少子化で韓国は2750年、日本は3200年に消滅する?

本山 勝寛

先日、朝鮮日報(日本語版)の記事“少子化:「韓国は2750年に消滅」”という記事がネット上で話題になっていた。

現在の少子化問題が解決しなければ、韓国の人口は2750年にゼロになる恐れがあるとの見通しが発表された。(中略)
 現在、韓国の人口は5043万人だが、合計特殊出生率が1.19人のままなら、2056年に4000万人になり、2100年には2000万人へと半減すると予想されている。これは、日本が統治していた1930年(2100万人)とほぼ同じ数だ。2200年には300万人まで人口が急減、2256年には100万人になり、その後は500年かけて徐々に消滅していくと予測されている。


実際には出生率は人口の過密状態によって変動するであろうから、人口の「消滅」時期を推測すること自体にはさほど意味はないのだが、それでも低い出生率が長期間にわたって続けば、かなりの人口減が進むことをイメージするのにはよい一つの指標ともいえるかもしれない。

2750年という700年後のことは定かではないが、少なくとも2100年に人口が半減すること、そして、2200年には10分の1以下になることは、現実味のある予測である。

これは日本とて例外でない。内閣府によると、現在の出生率のまま推移すると100年後、2110年の日本の人口は4286万人、つまり現在の3分の1近くまで落ち込む。高齢化率は41.3%、2012年現在の24.1%から大幅に上昇する。これが日本の最もあり得る100年後の未来だ。

さらに長期でみると、2200年には人口1千万人以下と、現在の10分の1以下に縮小、そして3200年には消滅するという推計もある。人口減少が加速度的に進むという点では、上記韓国の推計とさほど大きな差はない。

人口減少は大きな問題ではないという方も多いようだが、問題の本質は高齢化率が極端に高まることで、年金医療など社会保障システムが破綻し、国の経済が成立しなくなることだ。少子化をこのまま放っておけば、子どもや孫たちにそのような日本を残すことになるのである。近年は辛うじて出生率が上昇トレンドにあるが、この動きをさらに強化できるようあらゆる政策を動員すべきだ。

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学びのエバンジェリスト
本山勝寛
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「学びの革命」をテーマに著作多数。国内外で社会変革を手掛けるアジア最大級のNGO日本財団で国際協力に従事、世界中を駆け回っている。ハーバード大学院国際教育政策専攻修士過程修了、東京大学工学部システム創成学科卒。1男2女のイクメン父として、独自の子育て論も展開。アゴラ/BLOGOSブロガー(月間20万PV)。著書『16倍速勉強法』『16倍速仕事術』(光文社)、『マンガ勉強法』(ソフトバンク)、『YouTube英語勉強法』(サンマーク出版)、『お金がなくても東大合格、英語がダメでもハーバード留学、僕の独学戦記』(ダイヤモンド社)など。