日経新聞電子版に「わたしの投資論」というインタビュー記事が掲載されています。
(日経新聞電子版を購読していない方も2週間程度は読めるそうです)
現在の私の資産運用のスタイルは、金融資産と実物資産を組み合わせた「ハイブリッド投資」。このような資産運用方法を提唱しているのは、他には見当たりません。実物資産への投資を始めたのは、4年前のフロリダのコンドミニアムが最初です。その後、金融資産から実物資産へのシフト、そして円資産から外貨資産へのシフトを急速に進め、今や円資産より外貨資産、金融資産より実物資産の比率が高くなりました。
写真は2001年7月にマネックス証券がイベントに出展した時のもの。今回の松本大さんの結婚報道についてメディアから取材を受けることになって、自宅のアルバムを探していて、見つけたものです。
当時は、「投資=日本株投資」という時代。ネット証券も株式売買手数料の安さを競っていました。しかし、マネックスが他の証券会社を一線を画していたのは、単なるディスカウントブローカーではなく、日本人の持つ個人金融資産全体をどうすべきかという視点を持っていたことです。
1986年に、社会人になって最初に就職した住友信託銀行では、企画部の上司に「仕事とは何か」、総合資金部の先輩に「金融とは何か」を教えてもらいました。そして、その後転職したイギリスの年金運用会社シュローダーで「アセットアロケーションとは何か」を学びました。
1999年に仕事を始めたマネックスでは日本人にとって「投資とは何か」を学ぶことができました。投資(資産運用)とは一言で言えば「自分の夢や目標をかなえるための手段」です。自分が働くだけではなく、お金というもう1つの自分の資産にも一緒に働いてもらう。
マネックスが当時目標にしていたのは、野村証券ではなく郵便局でした。電気やガス、水道が当たり前に使えるのと同じように、マネックスが誰でも使える金融のインフラになることがミッションだったのです。
資産デザイン研究所で、新しい投資対象もスコープに入れて仕事をしている今でも、その気持ちは変わりません。金融商品を使うのか、それとも実物資産を使うのか。「手段」に違いはあっても「目的」は変わらないのです。必要なお金を手に入れることによって、自分の人生の夢や目標をかなえる。お金自体は目的ではないということです。それを教えてくれたのはマネックスでした
一昨日の夕方から、マネックスの創業とは何だったのか?とずっと考えてきたのですが、その答えがうっすらと見えてきたような気がしました。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年9月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。