こんにちは! フリーニュースディレクターの渡辺龍太です。最近、ワタミの決算が再び赤字だと発表されました。本業である居酒屋事業が非常に良くないそうです。その原因は渡邉美樹さんのブラック経営という部分も大きいですが、居酒屋というビジネスが流行らなくなっている事が大きな理由の一つです。
そもそも、チェーン店の居酒屋に行く客は何をしたいのかといえば、この一言に尽きるでしょう。それは、『酒に酔ってのコミュンケーション』です。
そして、酔って人と話すことは、居酒屋でなくてもできるのに、なぜ居酒屋に行くのかといえば以下の二つの理由です。
1、安く場所を確保できる
2、立地が良かったから
こうやって居酒屋に行きたい理由を整理すると、この業界の根底が崩れ始めている事がわかります。
まず、現在、居酒屋が安く場所を確保できるかどうかは微妙です。飲み放題などとアピールしていますが、料金体系が複雑で非常に分かりにくいです。最終的には、普通のレストランに行けた金額を請求される事もよくあります。加えて、たいてい2時間で店から追い出されてしまいます。
また、そもそもチェーン居酒屋は美味しい料理を求めている人はほとんどいません。なので、がっつり飲むのではなく、食事にプラスアルファとしてお酒を飲みたい人は、料理がメインのお店で飲んだ方が需要にマッチします。
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すると、今でもチェーンの居酒屋に行く理由があるとすれば、駅前の良い立地にあるからという事だけでしょう。
しかし、その立地というアドバンテージも、ネットによって崩れ始めています。最近は、ネットが発達し、オンライン飲み会などを行う人も増えている様です。スマホやPCで無料で複数人とコミュニケーションが取れる時代、わざわざ居酒屋に行かないでも他人と酔ってコミュニケーションが取れます。
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実際、私の友人にも、酒を飲みながらツイキャスという放送でツイッターのフォロワーとコミュニケーションを取っていたり、スカイプでカップルでサシ飲みを頻繁に行うという人が結構います。それに加えて、自宅で飲めば、酒代は圧倒的に安上がりに決まっています。
このように、昔に比べて、明らかに居酒屋の存在価値は大幅に低下してしまいました。なので、『無理と言うから無理になる』という名言を残している渡邉美樹さんだって、居酒屋という業態を変えずにワタミグループを引っ張っていくのは恐らく不可能でしょう。ついに、渡邉美樹さんにも、『無理な事は無理!』という事を理解する瞬間が来そうな予感がします。
渡辺 龍太
WORLD REVIEW編集長
主にジャーナリスト・ラジオMCなどを行なっている
著書「思わず人に言いたくなる伝染病の話(長崎出版)」
連絡先:ryota7974アットマークgmail.com
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編集部より:この記事は渡辺龍太氏のブログ「ネットメディアプロデューサー 渡辺龍太のブログ」2014年11月17日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はネットメディアプロデューサー 渡辺龍太のブログをご覧ください。