ニートに看護婦コスプレ、平成生まれ…統一地方選前半、ブロガー議員が選ぶネット界隈を盛り上げた話題の候補者5選!
http://www.katsuseijika.com/blog/details.php?p=2220
「勝つ!政治家.com」さまにご依頼いただきまして、こんな記事を寄稿しました。
そこでも取り上げた「25歳ニート」の千葉市議選候補・上野竜太郎氏。
(詳細は上記の記事より)
そのあまりの文才と鋭い問題提起には目を見張るものがありましたが、敗戦後のコメントにもグサグサと刺さるものが多数ありました。
現在の法律では立候補可能なのは25歳からです。
20代で立候補しようと思うなら、チャンスは25~29までの4年間しかしありません。
確かに短い期間ですが、この4年間の間に我々が持つことの出来る、この「2」という数字には、とても大きな力があります。
それが地方選挙なら、恐らくこの「2」という数字だけで供託金没収のラインは越える事が出来ると思います。
こんなふざけた人間の、こんなふざけた選挙戦でも、そのラインは越える事が出来ました。
そうなんですよね。
彼が1400票弱もの票を獲得し(見知らぬ人に名前を書いてもらうのに、これはすごい!)、次次点という結果を残すことができたのも、
・ネット上で大きな話題になって知名度が上がった
・独特の選挙戦とメッセージが有権者の心に刺さった
ということの他に、単純に「若さに対する期待」というのがあったのだと思います。
そして若さへの期待というのは、ほぼイコール変化への期待でもあります。
そして彼に指摘されるまで私もあまり気にしたことがなかったのですが、多くの人にとって「20代」で選挙に挑戦できるチャンスは一度きりなんですよね。
よっぽどタイミングよく、25歳と29歳で選挙がない限り(あるいはいろんな選挙に出まくるか)。
普通の、しかし志ある一般人が立候補を諦める理由で最も多いものに「現在の仕事の問題」と「お金の問題」があります。
社会人が立候補しようと思えば、まず会社を辞めなければなりません。
アメリカやヨーロッパでは、
休職して選挙に挑み、落ちればまた復職当選すれば議員を引退するまで引き続き休職する
といった事も出来る様ですが、日本ではまだその様な理想は実現出来ていません。
(中略)
「当たって砕けろ」という姿勢が市民の方々に対して誠実かどうかは分かりませんが、20代の人間なら転職・再就職もそれほど難しい事ではないでしょう。
挑戦してみる価値はあると思います。
普通に勉強し
普通に学校に通い
普通に社会経験を積み
普通の良識を持った
そんな、普通の20代に私は希望を見いだしているのです。
まさしく彼の指摘はその通りで、私も多くの20代が政治に挑戦してくれることを望みます。
しかしながら…
統一地方選挙の前半は、「新人」「若手」の肩書を持つ多くの候補者たちが落選しました。
変な話ですが、20代の新人である程度の学歴・職歴がある方であれば、それだけで得票が見込めます。そこに一定期間、きちんと政治活動を加えれば、地方選挙レベルではかなりの角度で当選できると考えられていたわけです。
もちろん、前半戦で行われたのは中選挙区制の県議選・政令市議選ですので当選ラインが厳しいということもあります。それでも、
「きっと4年前なら、楽勝で当選していただろうな」
と思われるプロフィール・活動量を誇る精鋭たちが、続々と落選しています。
まさに私自身も今回の選挙戦を通じて日々街頭に立っていて感じるのは、驚くほどしぼんでしまった変化と改革への期待です。
「若さで頑張ります!」
「新しい風を、変化を巻き起こします!」
そんな嘘くさい言葉より、どっしりとした大政党や歴史ある組織にしっかりとした政治を行ってほしい…そんな無言のメッセージなのかもしれません。
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2011年~2012年は、「第三極」「新党」ブームと、確かな変化への期待がそこにありました。
そして私が都議選に挑戦した2013年も、その熱はまだまだ残っていました。
しかしそれは今、完全に感じることができなくなりました。
どうしてだろう?
仲間うちの会話の中で出てきて、胸に刺さった言葉。
「そりゃぁ俺たちが悪いんだと思うよ、政治不信を招いた第三極」
「変えたいと思って投票したのに、分裂した人たちって事かな」
29歳でたまたま議席をいただけた自分と、自分に負けない活動量で落選してしまった、今回の20代の精鋭たち。
その差は一体、どこにあったのでしょうか。
もし、この2年間の我々の不甲斐ない政治活動が有権者の期待をしぼませ、彼らの唯一無二の20代というチャンスを奪ってしまったとしたら…
そう思うと私は、夜も眠れぬほどやるせない気分に陥るのです。
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もちろん「風」や「雰囲気」だけでなく、その人の政治家としての資質や政策、理念があることは大前提です。
現職であれば、どんな雰囲気の中でも実績や積み重ねで対抗できるかもしれません。
しかしながら何の後ろ盾もない若者が、実績がない新人が政治の門戸を開くには、やはり変化への期待と後押しが必要不可欠なものと言えます。
自分の友人が選挙に立候補していれば、
自分の元同級生が選挙に立候補していれば、
そして、全ての若い人間が「自分にも政治家になるチャンスがあるかもしれない」と心の何処かで思っていれば、
若年層の投票率低下問題も、少しはマシになるのかもしれません。
若い人達にとって選挙というものがもっと身近な物になれば
若い人達の主張が政策に反映される様な議会になれば
若い人達が未来に希望の持てるような社会になれば
私はとても嬉しいです。
このまま統一地方選挙後半戦に突入すれば、低投票率と大政党・現職有利の流れは変わることはないでしょう。
このタイミングで20代の挑戦を迎えてしまった新人たちに、私はどんなことができるでしょうか。
絶望してはいけない、
我々は確かに少数派だが一人ではない。少しずつ進んで行きましょう。
亀の歩みで兎を追い抜きましょう。
そう、それに痩せても枯れても私は現職です。
微力ですが、無力ではありません。
2年前、議会に送り出していただいた恩返しをするためにも、誰にも負けない情報発信で、政治参加を訴えていきたいと思います。
本日は池袋駅にて、松田公太代表・関谷二葉豊島区議と。
明日もたくさん街頭に立ちます。
上野くんの挑戦も、決して無駄ではなかったと思います。
20代の情熱のバトンを受け継ぎ、30代も頑張ります!
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。
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