「嘘」は早く「損切り」した方が良い --- 内藤 忍

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嘘をついてごまかすというのは、割に合わない。だから、もし嘘をついているなら、一刻も早くやめた方が良い。最近のニュースを見て改めて、そう確信しました。

嘘をつくと、その嘘をずっとつき続けなければなりません。ばれそうになると、最初の嘘を隠すために、また別の嘘をついてしまう。そんなことを続けていれば、矛盾がどんどん大きくなり、さらに苦しい立場に追い込まれていくのです。

いつかはバレるかもしれない。そんな恐怖感と戦いながら、何十年も続く人生を毎日過ごすのは、犯罪者が時効になるまでビクビクしながら警察から逃げ回っているような、何ともやり切れない気分になります。せっかくの人生を、そんな気分で生涯過ごすのは勿体ないことです。

そして、大きなエネルギーをかけて、嘘をつき隠し通そうとしても、いつかは不自然な行動や発言の矛盾が発覚し、嘘は暴かれてしまうものです。プライベートなことであれば大きなトラブルになって人間関係が取り返しのつかないになってしまうこともあるでしょうし、ビジネスであれば信頼関係は崩壊し、仕事を失う可能性も出てきます。

金銭に関わることになれば、裁判になることも出てくるでしょうし、最終的には刑事事件として告発されて、刑務所行きという最悪の事態もあり得ます。嘘の代償は、本人が認識しているよりもずっと大きいのです。

嘘をつくことによるマイナスが日々大きくなっている人に言いたいことは、日々の負の蓄積を早く「損切り」することです。

なぜなら、これは毎日下がっていくのが確実な株価を見ながら、損が実現するのを恐れて、そのままポジションを保有しているのと同じだからです。現時点で確定しているマイナスが改善する期待は無く、さらに悪化していくのであれば、早く嘘を認めて泥沼から足を洗ってすっきりさせる方がずっとマシです。

株式投資と同じで、ポジションが無くなれば、精神的にはずっと楽になります。一時的に悪影響は出るかもしれませんが、将来振り返ってみた時に、早めの行動が良い結果をもたらしたときっと確信するはずです。

偉そうなことを書いていますが、私自身も嘘に苦しみ、割に合わないことを痛感したことがあって、こんなことを書いています。息苦しい毎日は、もう2度と味わいたくありません。

(写真は最近食べたランチ。本文とはまったく関係ありません)

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年9月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。