どうもニュー・ライスフィールドです、、、じゃなかった、新田です。センテンススプリングこと週刊文春による号砲一発で、自民党的にはあわやマスコミや世論の集中砲火を浴びせられそうになるところ、昨日はたった1日でいろいろありすぎて、そのスピードっぷりに小生のBody&Soulも付いていくのがやっとな本日です。
“予言”が的中したイクメン議員の不倫報道
まあ、自慢するつもりは毛頭ありませんが、宮崎議員が週刊誌のエジキにされる恐れについて、White Loveなクリスマスの余韻が残る年末に“予言”しておりました。
週刊誌界隈は年明け一発目のスクープを狙い、政治資金の流れの分析であったり、「本当に育休を取る必要があるのか」夜の行動をカメラマンに追跡させていたりしそうです。
宮崎議員が留意すべき「広報の罠」https://agora-web.jp/archives/1665142.html
宮崎センセの奥様の金子先生は大学時代のサークルの1年後輩ということもあり、私なりに老婆心ながら危惧するものがあって書き置いていたわけですが、残念であります。まあ、今や天下無双のセンテンススプリングに目をつけられちゃ詰んだも同然。甘利さんの時と同じくトラップ説もあるのですが、たとえハニトラであったとしても引っかかる方が悪いので、ご愁傷様としかいいようがないです。金子さんがあまりに気の毒。。。
陰に隠れた感のある“歯舞”問題
そして、昨日は文春砲の炸裂が午前からお昼にかけてでしたが、自民党発で参院絡みの話題が2連発ありました。まずは、宮崎議員のおかげであまり注目されずにすんだこちら。
【共同通信】島尻北方相、「歯舞群島」読めず 会見で「はぼ、何だっけ」
http://this.kiji.is/69623846227363318
ご案内の通り、島尻センセが北方領土の担当大臣でありながら「歯舞」諸島の漢字が読めなかったわけですが、前の前の前の前の総理をお務めになられ、現在は財務省界隈におられる某ゴルゴな重鎮がその昔、漢字が読めなくて炎上したのを彷彿とさせます。「民王」ファンとしては、きっと沖縄のユタに言わせれば、その瞬間、誰かと入れ替わっていたに違いない(キリッ)、なんてジョークも差し上げたいところですが、これが2009年総選挙前の自民退潮の折なら、ワイドショーで格好のエジキになっていたはず。しかし野党は不甲斐なく、総務大臣が放送停止の最終兵器をチラ見せするご時世なので、某元ゴルゴ総理が出火した時ほど延焼は見られないのではないでしょうか。
そして、午後になると、自民党さん的には明るい方の話題、参院選目玉候補の今井絵里子さんの出馬会見です=写真、自民党サイトより=。いやはや、事前に報道があって出るんだろうとは思ってましたが、どうしても彼女と政治が結びつかず、記者会見の写真やら動画を初めてみて、ようやく実感した次第です。朝日新聞デジタルは動画付き、産経新聞は詳報。
SPEED今井絵理子さん立候補表明 参院選に自民から(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASJ2956XLJ29UTFK00M.html
今井絵理子氏の出馬会見詳報(上)「政治は希望だと思います」
http://www.sankei.com/premium/news/160209/prm1602090012-n1.html
手話を交えた出馬会見というのが、映像メディア的にも活字メディアの写真的にも「画」になる演出。「シングルマザー」「障害者」を含めた“1億総活躍”のストーリーのシンボルとしても打ち立てようという思惑がめっちゃ分かりやすい。
今井絵理子さん出馬の「裏ストーリー」を適当に妄想
ただ、午前中に話題を振りまいた島尻大臣との関連で見ると、彼女の出馬の裏で描かれているアナザー・ストーリーが見えてくる気がします。
島尻さんは今井さんの出身地である沖縄選出(1人区)で、この夏に3期目に挑戦します。しかし、ご本人は仙台出身のヤマトンチューで、ウチナンチューの一般有権者に受けがいいとは言えない。前回選挙は25万票で当選しましたが、社民推薦の2位の候補が21万票。一見差があるようですが、3番手の共産候補が5.8万票。つまり単純計算で「オール野党」連合の票を足すと彼女を上回ってしまいます。
まあ、6年前は民主党政権下で、共産党が独自路線の時代でしたが、その後、沖縄の政治情勢はご承知の通り、左派系野党が一致団結した「オール沖縄」の翁長雄志さんが知事選で36万票をかき集め、与党が推した現職の仲井眞弘多氏(26万票)に完勝。今度の選挙戦は、翁長知事の支援を受けた元宜野湾市長の伊波洋一氏との事実上の一騎打ちと目されおり、予断を許さない情勢です。
参院選の比例選は非拘束名簿式なので、有権者が「今井絵理子」と書けば自民全体の票にもなるわけですが、自民サイドとしては、SPEEDブームに熱狂した全国のアラサー有権者だけでなく、沖縄県民の大衆人気を少しでも獲得し、6月の沖縄県議選、そして本番の7月参院選(ダブル選挙の可能性も?)に弾みをつけるための「空中戦」ネタとして、今井さんを位置づけているのではないでしょうか。
そして、与党側が巻き返しに成功した先日の宜野湾市長選で指摘されていましたが(参照;現代ビジネス)、「地上戦」のカギになりそうなのが、与党でも野党でもない「ゆ党」として存在感を発揮しつつある、おおさか維新の下地幹郎先生の票がどう動くか。今度の参院選では維新候補は立つ予定はなく、前回の知事選で7万票弱あった「下地票」を、与党サイドとしては何が何でも取り込みたいところ。今井さんの人気と知名度で掘り起こした無党派と若年層の票とハイブリッドしようとしてるのかな、と、沖縄選挙の素人なりに妄想&激しく傍観しております。
参院選後へ「Go! Go! Heaven」なのか?
ただ、沖縄の受け止め方はどうでしょうか。この日夜の沖縄タイムズのトップページは今井さんの出馬でしたが、見出しはこれ。
SPEEDの今井絵理子氏、出馬会見 辺野古賛否明らかにせず
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=153359
やはり「選挙区内争点」である基地問題を今後ますます突っ込まれそうですし、過去にツイッターで、安保法案に反対をほのめかす発言をしていたことも朝日の記事では漏れなく指摘されております。まあ、今井さんの知名度ですからご本人の当選確率は高いでしょうけど、「島尻再選」の裏ノルマも課されるであろうことを考えると、その意味では選挙後に向けて「Go! Go! Heaven」でノリノリ楽勝ムードではなさそう。まあ、参院選の取材関係を本気でするのはまだ先なので、あくまで現時点で思うことを徒然と書いてみました。各党の皆様、よろしくお願いします。
しかし、世の中、長期金利が初のマイナスとなり、世界各国で不況の足音が聞こえているこの頃、選挙前に話題がこんな与太っぽい感じでいいのかしら、政治に希望を感じづらいこの頃です。
ではでは。
<関連記事(個人ブログ)>
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新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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