給付型奨学金。財源の心配はいらない。

皆様、お久し鰤(ぶり)。世界一のぶりの町長島町の井上貴至です。

さて、この度、時事通信社「iJAMP」(会員限定有料サイト)のオピニオンという欄で、「地域のミツバチ報告」という連載を持たせてもらうことになりました。

第1回のテーマは、今の長島大陸の地方創生を象徴する「ぶり奨学金」。

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町内には高校や大学がない長島町。

高校入学時には、
●片道1時間程度かけてバスで通うか
●寮に入るか
●あるいは家族全体で学校の近くに引っ越すか

ということを余儀なくされ、他の地域と比べて追加的な子育て費用がかかります。

そのため経済的事情により2人目、3人目の子どもを諦めることも珍しくなく、また、高校時代から町外に出るため卒業後もほとんどが町の外で働くこととなり、若者人口の減少が続いています。

そこで、回遊魚かつ出世魚の「ぶり」にあやかり、卒業後は地域に戻ってリーダーとして活躍してほしいとの願いを込めたのが、「ぶり奨学金」。

出身の生徒・学生が卒業後に長島町に戻ってきた場合に、元金相当額をぶり奨学基金から全額補填(利息については、長島に戻ってくるか否かにかかわらず補填)します。

高校から大学院まで通った場合は最大468万円+利息分が補填されることになります。

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「ぶり奨学金」の1番の特長は、みんなで支えあう「ぶりの出荷」のように、補填する原資を「みんなの寄付」で賄うこと。

地域の人口が減少すれば、地域の経済は衰退してしまいます。将来を見据え、できる範囲で若者を、地域を支えていこう!鰤王1本に付き1円という具合に、地域の事業者から既に500万円以上の寄付が集まりました。

また、地元出身者を中心に、「ぶり奨学金」を指定したふるさと納税も年間数千万円に達する勢いです。

今、国政では、給付型奨学金が大きな争点になっていますが、長島町の「ぶり奨学金」モデルでは、財源の心配はいらないわけです。全てを行政が担うのではなく、みんなで支えあう「ぶり奨学金」モデルが広がることこそが大切だと思っています。

詳しくは、iJAMPの原稿で
(この際、ぜひ会員にもなってくださいね。)

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編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2016年7月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。