日産リーフを夏の1週間試乗し、EV車の現況を追ってみました。通常、ハイブリット車(プリウス)やFCV車(MIRAI)を利用している側から見た視点であることをまずは、ご理解ください。
まず、後部座席の乗りごごちですが、地上から高い位置に座席があるような感じをうけるます。後ろに乗るには充分の広さがあり、FCVのMIRAIより、足が自由になります。リーフ自体は、後部座席に乗ることをメインに捉えていないと思いますが、後部座席にエアコンが届きにくいと感じました。これは、ハイブリット車プリウスも同様です。
加速について言えば、エコモードの時は、アクセルを踏み込んでも物足りなさを感じますが、解除すればEV車らしい、加速が出ます。買い物など街で乗るには、エコモードで十分だと思いますが、国道や高速道路で追い越し等を行う時などは、解除することが必要となります。エコモードと解除をうまく使いこなすことが、リーフを快適に運転する、また乗車するコツと思います。
僕は、普段、秘書に運転をお願いして、自分で運転することは、あまりありません。その視点で、EVステーションについてふれます。僕らの政治活動は、何処かに出向くことで成り立つ活動です。走行するのに、夏はエアコンをつけ、ラジオを聴き、そして、僕が目的地で降りると秘書が1時間以上待つことになります。EV車、FCV車は、排気ガスを出さないので、エンジンをかけたまま、待っていても環境に影響を与えることがありません。秘書は、エアコンをつけながらTVを見て、待機することが可能です。この待ち時間が、くせ者ので、充電を相当量減らすことになります。
一方で、待機時間があるがゆえに、近所の日産ディーラーなど充電場所に出向くことが出来るのです。前に充電している人がいて、30分待っても、自らが終了するのに1時間で終わります。会合は1時間~2時間が普通ですから、終了後、迎えに行くということが出来るのです。都市部で自分で運転しない人が、ビジネスシーンで利用するには、不自由は無いと思います。
1週間試乗して、EVとFCVの将来を考えてみました。僕は、EVとFVCは、地球環境を大切にしていかなければないらいことを考えるとお互いに共存しいくと思います。テスラモーターズのイーロン・マスクは、FCVは意味の無い投資と言っているようですが、水素エネルギーを自動車だけに使うのであれば、確かに馬鹿げた投資かもしれません。しかし、日本が目指しているのは、社会全体で水素エネルギーを使っていく「水素エネルギー社会」であって、自動車はその一部なのです。軽自動車が担ってきたような、手軽に近場での街乗りは、EV、一般車の中長距離は、FCVという役割が妥当だと思います。
そして、EVとFCVのエクステンダーという両者の良い部分を統合したような自動車も登場してくると思います。フランスでは、既にシンビオという改造メーカーが、フランスポストの社用車(ルノー社カングーン)に提供しています。また、販売中のFCV車は、70メガパスカルという圧力での充填に対応するものですが、将来、その高い技術の簡易版として低いメガパスカルでの充填が可能な自動車が生まれてくるかもしれません。
編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏(前内閣府大臣補佐官)のブログ 2016年8月20日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。