ぶり奨学金に続く目玉政策「はまちスタート」

長島町始め多くの田舎の共通の課題。それは、後継者が縮小し、人口が流出すること。

経営者が素晴らしい事業を行っていても、後継者がいなかったり、いても継ぐ気がなければ、その代で事業が終わってしまいます。地域にとっては技術の衰退、雇用や税収の減少につながる大きな損失です。

一方、都会には、農業をやりたいなど潜在的に田舎に移住したい人がいます。でも、そうした人たちが0から土地を探して、何年もかけて耕して、農機具を買って、販路も開拓して・・・というのはとても大変です。そのため実際に田舎に飛び込む人は非常に少なく、飛び込んでも成功する人が必ずしも多くないのが実情です。

そこで、地元の事業者と外部の意欲的な人材をうまくマッチングしたいというのが、今回の「はまちスタート」です。

ブリの稚魚のモジャコは、放っておけば多くが死んでしまいますが、長年事業を続けてきた地域の事業者にはノウハウなどがあり、それらをうまく外部人材とマッチングすると(=ある程度成長したハマチの状態でスタートすると)成功しやすいのではないか。また、外部人材も地域に飛び込みやすいのではないか。

そこで、長島町では、スタディーツアーで観光庁長官賞を取るなど定評がある(株)リディラバと連携して、この田舎の課題に真正面から取り組むことにしました。

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(リディラバ代表安部敏樹氏)

都会の法人では「血縁に寄らない承継」が当たり前ですが、田舎の事業では「血縁に寄る承継」がほとんど。田舎は後継者候補が圧倒的に少ないわけです。これでは中長期的に後継者の縮小は避けられません。何が血縁に寄らない事業承継を妨げているのか?地元の事業者からヒアリングするなどして分析を行い、承継の壁をできる限り少なくし、マッチングの精度を高めていきたいです。

あるいは、長島町では、農業と漁業、農業と焼酎工場など昔からさまざまな職業を組み合わせてきました。また、最近では午前は焼酎工場で働き、午後はアーティストとして働く最先端の働き方も生まれています。外部の人材が長島に定着するときも、そうした働き方がヒントになるのかもしれません。

いずれにせよ、後継者縮小モデルから脱却するため、仮説と検証を繰り返していきたいです。

もっと知りたい!
田舎こそ職業X。「後継者縮小モデル」から脱却を!

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編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2016年9月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。