このエントリーは連載ものです。
長島町始め多くの田舎の共通の課題。それは、後継者が縮小し、人口が流出すること。その大きな原因は「仕事」と「住宅」の不足です。仕事面では、「おいしいプロジェクト」や「はまちスタート」などで収益を高め、新しい仕事をつくっていますが、この度「住宅面」でもアプローチすることにしました。
名付けて「みかんの家プロジェクト」
不動産会社がない長島町。
物理的な空き家・空き室はあっても、なかなか借りることはできません。そのため、町内への移住・定住の希望があっても、受け皿がないため、近隣市へ出ていくことが多い状況です。
これまでも、長島町では、空き家バンクの運用や空き家改修への助成を実施していましたが、大家など利用者に浸透しきれていませんでした。
そこで、阪神大震災後の神戸市役所で長年住宅政策に取り組まれた明石照久氏を地域おこし協力隊として登用。
大家などに空き家バンクや助成金等などの情報を提供するほか、全世帯を対象に空き家調査を実施し、活用可能な空き家を見つけて大家などと交渉します。また、賃貸借契約書のひな型を作成するなどしてきめ細かく対応します。
併せて、借主側(需要側)のニーズを明らかにするため、鹿児島県中を異動する鹿児島相互信用金庫や商工会と「家借ります協定」を締結し、大家が貸しやすい環境づくりを目指します。
更に、必要に応じて、デザイン事務所を紹介し、専門的な立場から助言するとともに、工事費用の概算見積もりなども行うとともに、新しい融資制度について検討します。
「家を貸さないハードル」を一つずつ解決していきたいです。
そして、「みかん」がその土地特有の味に変化するように、一度地域を離れた人々が再び地域に住み、地域に根を張り地域のビタミンを吸収し、その土地ならではの魅力を発揮し、その土地ならではの産品へと育ち、新たな文化が生まれていくことを願っています。
<もっと長島大陸と関りたい!>
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<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
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「公私一致」という働き方
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編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2016年9月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。