オリンピック組織委員会にも私の知人が何人かいるようだから、多少は言葉を選んだ方がいいかしら、などとも思っているが、さすがに筋違いの対応が返ってくると、いや、それは違うでしょう、勘違いしない方がいい、と大きな声を出したくなる。
私はオリンピック組織委員会の長には、2020年東京オリンピックの主宰都市である東京の知事が就任するのが本来の筋であると思っている。
いざとなれば東京都が財政負担をしなければならないのだから、オリンピック組織委員会が東京都の監理下におかれるのは理の当然であって、オリンピック組織員会の事務方が東京都に対して東京都の拠出金を返還したいと申し出てきた、という話を聞いて、なんとまあ筋違いなことを言い出すものか、と呆れてしまった。
オリンピック組織委員会は、どこからも掣肘を受けることがない独自の権力主体だ、ぐらいな顔をして、これまでどうも好き勝手放題なことをしてきたのではないか、という印象である。
小池都知事と森元総理のバトルだ、ぐらいに週刊誌が囃し立てはじめているが、私はいずれは森さんが身を引くことになるのだろうと思っている。
森さんが東京都と戦う気構え十分であることは認めるが、しかし、森さんはロシアとの平和条約締結交渉の道筋を付けられたらさっさと後進に道を譲られたらいい。
石原さんの二の舞はされないことだ。
世論のバックアップがあるのならともかく、森さんも裸の王様みたいになりはじめている。
それにしても東京都に出資金を返せばいい、などと言い出したのは、いったい誰だろうか。
これは、後先を一切考えない一種の暴言だろうと思っている。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月2日の記事を転載させていただきました(タイトルは編集部改稿、画像は東京都庁サイト「知事の部屋」より)。転載を快諾いただいた早川氏に御礼申し上げます。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。