講演中の菊池真由子。
ビールは飲んでも太らない!ビール好きにはとっておきのテクニックが存在する。それは、おつまみの食べ方をほんの少し工夫することで実現できるそうだ。もう貴方も「ビール腹」と言われることはない。
「ビール腹はビールを飲んで太った体のことを揶揄するのではなく、ビール樽のような丸いお腹が語源です」。そう答えるのは、管理栄養士、健康運動指導士として活動している、菊池真由子(以下、菊池)氏である。
■ビールはおつまみの種類が豊富
—ビールをはじめ、お酒のカロリーは飲んですぐに体温として発散される。お酒を飲むと体が温まるのがその証拠である。しかし、節度を守っていても太ってしまうことも事実。菊池によれば、食べるおつまみのチョイスに問題があるようだ。
「私が、お酒を飲むならビールとすすめているのは、ビールが様々なお酒の中でも、相性のよいおつまみの種類が豊富だからです。唐揚げ、ピザ、焼き鳥、枝豆、豆腐などあらゆる料理と合わせてもサッパリ飲むことができます。」(菊池)
—ビールは、どんなおつまみを選んでも酒を楽しめるということだろう。酒の席はストレスを溜めずに自由に楽しむべきだ。しかし、そうはいってもカロリーがやはり気になる。
「私がおすすめしているのは、低カロリー、高タンパク質のメニューです。この組み合わせで『満足するまで食べても飲んでも太らない』を叶えることができます。低カロリーであれば量を気にしながら食べるストレスから開放されます。高タンパク質であることはお酒から肝臓を守ります。」(菊池)
「肝臓がアルコールを分解するにはタンパク質が必要です。肝細胞はアルコールを解毒するために次々に壊れていきます。それをタンパク質が修復するのです。食事をしながら、カロリーを体温として発散する効果があるのも見逃せません。」(同)
—では具体的に何をチョイスすればよいのだろうか。まずは太るおつまみを把握しなければいけない。脂肪の量と食べ過ぎてしまうものは要注意である。
「ピザやフライドポテトは太るおつまみの代表格です。逆に太らないのは、脂肪の量が少なく食べ過ぎることがないものですが『生で食べるもの』『ゆでて食べるもの』が安心です。刺身や冷や奴、大根やレタスのサラダ、海藻類、タコやキュウリの酢の物、かまぼこ等の練り物が当てはまります。」(菊池)
「刺身は、タイ、ブリ、アジ、シメサバやサーモンがおすすめ。お酒を分解して余分な脂肪として体に溜め込まない働きをするビタミンB1が豊富なのです。タウリンが豊富な、ホタテ、タコ、イカもいいですね。」(同)
■「食欲の秋」は食べ方に工夫を
—そして、食べ方にも注意しなければいけない。菊池は、間食ゼロの日をつくるなどメリハリをつけることの必要性を示唆している。「食べても太らない」を実現するためには、食べ方に秘訣があるようだ。また、食事毎にカロリー摂取量を計算するなど、自分への意識付けが必要になることは言うまでもないだろう。
「ゆでて食べるものは。枝豆やしゃぶしゃぶ、温野菜のサラダ。刺身やしゃぶしゃぶなどの魚や肉は100~150グラム、サラダ類は両手に一杯、他のメニューも小皿や小鉢1杯分を目安にしてください。」(菊池)
食べ方を工夫すれば太らない。皆さまも、素敵な秋の夜長をお過ごしください。
参考書籍
『食べても食べても太らない法』 (三笠書房)
尾藤克之
コラムニスト
PS
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