離党勧告期日到来。私が7人の侍を高く買う理由

早川 忠孝

選挙をやった方ならお分かりになるだろうが、世の中には、口だけは上手だがいくら待っても結果を出せない、体裁は上手に作ろうが、実際にはまったく動かない、という類の人が結構いるものである。

人のために汗を流さない人は、結局は誰からも頼りにされない。

A friend in need is a friend, indeed.

7人の侍は、自民党所属の区議でありながら、小池さんこそが今の時点では東京都知事に相応しい、と確信して小池知事誕生のために東京都内を走り回って勝利を獲得した実働部隊である。
7人の侍がいなければ、小池さんのあの見事な選挙戦はなかった、と思っているから、私はこの7人の区議会議員は侍だと思っている。

侍は、事が敗れたときは自らに死が待っていることを覚悟している。

戦って戦って、最後まで戦い抜いたことを知っているから、私はこの7人の侍は凄い人たちだと思っている。
小池さんもよく立ち上がったと思うが、この7人の侍がいなければ多分勝負にならなかったのではないかしら、とさえ思っている。

若狭さんの選挙は、結局この7人の侍が最初から最後まで仕上げた。
その周到な戦いぶりに、傍で見て感動を禁じ得なかったくらいだ。

離党勧告処分という名の停止条件付除名処分を受けている人たちが、自分たちの除名を求める人たちと肩を並べ一緒の選対の中で選挙運動をすることを期待するのは少々無理というもので、若狭選挙は7人の侍の下で進めざるを得なかったのは、事の成り行き上仕方がなかったことである。

結局、7人の侍が勝った。

勝ったから、7人の侍を評価するわけではない。
7人の侍が戦って戦って最後の最後まで戦い抜いたから、私は7人の侍を高く評価している。

一人一人が、立派な挨拶が出来る人たちである。
一人一人が、最後まで一切手を抜かない立派な戦士である。
一人一人が、何事にも阿らず、何事にも怯まない立派な勇士である。

7人の侍には、それぞれに立派な応援団が付いている。
力のある人たちである。
こういう頼もしい人たちの支えがあったから、小池さんは自民党の中でバッシングを受けながら起ちあがったのだろうし、難しい選挙戦にも勝ち残ったのだと思う。

私が7人の侍を高く評価するのは、ただそれだけの理由である。

除名処分確定後に総理が動くのか

火中の栗を拾うようなことは、皆さん、出来るだけお止めになった方がいい。
火中の栗は、いつ弾けるか分からない。

滅多に致命傷になるようなことはないだろうが、それでも栗が弾ければ誰かが痛い思いをする。

若狭さんは、当分動かない方がいいだろう。

何だか一人取り残されたような気分になるだろうが、一呼吸も二呼吸も置いた方がいい。
少なくとも臨時国会が終わるまでは事態の推移を見守っていた方がいい。

7人の侍に対する除名処分が確定した後で、安倍総理が動くような気がしている。

なんでこうなっちゃうのか、ぐらいな発言が出てくるかも知れない。
自民党東京都連の動きが中途半端だったから、こうなった、などという発言も飛び出すかも知れない。

まだ、官邸はこの問題の重要性や取り扱いの難しさが分っていないかも知れない。
取り扱いを間違えると、さすがの自民党も一挙に苦しくなるはずである。

それを待っている人たちもいるだろうが、それがいいことかどうかは分からない。

残された24時間の間に何が起きるか。
多分時間切れだと思うが、それでも最後の最後にどういうことが起きるか分からない。

若狭さんが意味深なことを書いておられたが、私もあえて意味深なメッセージを送っておく。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。