9年ぶりに沖縄に行ってきました。
東京から鹿児島(かごんま)に帰れば温かいと感じますが、かごんまから沖縄に行けばもっと温かいと感じます。そして、温かい沖縄にはプロ野球が根付いているということ。
なんと12球団のうち9球団が、沖縄県の各地でキャンプしています。
各市町村に身近なチームがあるなんて、本当に羨ましい!
そこで、提案なのが、引退したプロ野球選手を、観光ガイドやスポーツインストラクターなどとしてキャンプ地で、雇用するということ。
毎年ドラフトで入団する選手とほぼ同じ数の選手が、早ければ20代前半でクビを宣告されます。監督・コーチや解説者になれるのはごく少数。その後の長い人生をどう生活していくか、野球一筋だった元選手の「セカンドキャリア」の問題は深刻です。中には、生活のリズムを失い、詐欺や覚せい剤などで逮捕された人も出てきています。
一方、キャンプ地には、プロも使用する充実したスポーツ施設があります。そして、各チームには熱狂的なファンがいます。キャンプの時期になると毎年、長期間滞在して応援するファンも少なくありません。しかし、キャンプ地も年間を通じて集客することが困難な状況です。
そこで、引退したプロ野球選手が地元でガイドをしたり、スポーツを教えればどうでしょうか?沖縄の他の観光資源とあいまって、キャンプの時期だけではなく、年間を通じてたくさんのファンが訪れるのではないでしょうか?
スペイン・バルセロナ。FCバルセロナの本拠地には、試合が開催されていないときでも世界中からたくさんのファンが訪れます。23ユーロ(=約3,000円)という決して安くはない見学料を払って本拠地を見学します。
キャンプ地にはキャンプ地にしかないオリジナルのコンテンツがたくさんあります。例えば、境港(鳥取県)の鬼太郎ロードのように、キャンプ地から町全体にその魅力を広げることができれば、きっと面白くなる、ファンを魅了するのではないでしょうか。
<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html
「公私一致」という働き方
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68507744.html
編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2016年12月9日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は広島東洋カープ公式サイト、黒田博樹投手引退セレモニーより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。