小池さんは引く手数多だが、なーに今は慌てることはない

早川 忠孝
小池氏ステーキ(FBより)

ステーキの立ち食いをSNSで披露した先日はネット上の話題をさらった小池氏(Facebookより引用:編集部)

永田町の皆さんは気もそぞろの状態だろうが、小池さんはちっとも慌てる必要はない。
4年の任期が保証されている都知事は、これからが本当の仕事なのだから、基本的に永田町の動きに一喜一憂される必要がない。

都民ファースト、という理念を掲げて東京大改革に取り組んでおられるのだから、愚直にご自分の方針を貫いて、同時に自らの政治基盤をしっかり固められることである。

どうしても自民党都議団の幹部の皆さんは小池さんとの対決姿勢を解きそうにないから、そういう方々とは緊張関係を保ちながら、一人一人ご自分の味方を増やしていかれることだ。

大阪の橋下氏などは、早く新党を作らなければ、一時的には小池さんの味方のように振舞っていても選挙が終われば、結局みんな自分の政党に帰って行ってしまうよ、早く自分の政策を打ち出して仲間を集めないと結局は失敗してしまうよ、などと小池さんを一生懸命煽っているようだ。

もっともだ、と思うところもあるが、維新の東京進出の基盤固めのために東京都知事の小池さんの力を借りようとしているのが本音だったら、どんなにもっともらしいことを言われても今は何も言わない方がいい。

黙殺するのではなく、婉然と微笑む、ぐらいで丁度いいのではないか。

民進党の蓮舫さんは、頻りに小池さんにエールを送ってきている。
東京大改革に民進党の議員の皆さんが協力したい、一緒に動いていきたい、という意思表示だったら歓迎されればいい。

二重国籍疑惑問題やら幹事長に野田氏を選任したことで民進党の中がガタついていて、どうもピンチに追い詰められているような感がある蓮舫さんに助けの手を差し延べるくらいのことは、何の問題もないはずだ。

味方は、多ければ多いほどいい。
東京大改革に賛同し、協働する人は、皆、歓迎する、くらいでいい。

東京都政を重視する公明党の議員が都知事の小池さんに敵対する、などということはちょっと考えられない。

自民党の二階幹事長は、小池さんが挑んでくるなら自分の方にも考えがある、自分たちの備えを固めるだけだ、などと記者会見で強気の発言をされていたようだが、これは自民党という組織を束ねる立場にある人の当然の発言であって、何も小池さんに食って掛かろうとか、小池さんの目論見を潰しにかかろうという趣旨ではないはずだ。
記者から聞かれたからそう答えざるを得なかっただけの話で、この段階で二階さんが何かをしようという話ではない。

小池さんは、当分フリーハンドでいられるということである。
周りの方があれこれ言っても、気にされることはない。

ご自分の思うように、ご自分のペースで前に進まれることだ。
まあ、私がそう言わないでも、当然そうされるはずだ。

周りの人があれこれ言っても何も動かないが、小池さんが何かを言えば、周りが激しく動く。

そのくらいに今の小池さんは、強い。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年12月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。