世界一のブリの町から、最先端の働きブリを広げたい!

長島町(鹿児島県)始め多くの田舎の共通の課題。それは、後継者が縮小し、人口・雇用や税収が減少すること。

後継者が事業を承継するためには、

1・事業に見込みがあること
2・後継者が存在すること
3・後継者に承継の意志があること

という少なくとも3つの条件をクリアしなければなりません。

とりわけ、事業に見込みがあるにもかかわらず、後継者が存在しない、あるいは、後継者に承継の意志がないから、結果として事業が承継されないということは、地域にとってめちゃくちゃもったいないことです。

まずは、正確な現状把握が大切。長島町では、(株)リディラバの協力のもと後継者の有無などに関する全戸調査を行いました。

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長島町の場合、ブリ養殖などが堅調な漁業は後継者が多く、農業などについては後継者が少ないことが顕著に表れています。

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一方、後継者が決まっていない事業者の半分近くが「できれば事業を継続したい」と考えています。その中には、血が繋がっていなくても継がせたいという方も少なくありません。(全戸調査では個別の事業者名も把握しています。)

ところで、都会には、将来は田舎で働きたい、起業したいという人が数多くいます。長島町では、後継者が決まっていない事業者と田舎で働きたい人たちをうまくマッチングしていきたいと考えています。

事業者にはノウハウや販路、機械などがありますので、それらを田舎で働きたい人とうまくマッチングすることで、移住や起業も円滑に進んでいきます。ブリの稚魚のモジャコは、放っておけば多くが死んでしまいますが、ある程度成長したハマチの状態でスタートすると、成長しやすくなるのと同じ(=はまちスタート)です。

具体的には、官民が力を合わせて、
1・町内の求人情報の一元化・見える化
2・事業承継の準備のサポート
3・U、Iターンの支援
などを進めていきます。

多くの田舎の共通の課題である後継者減少という問題に真正面から取り組み、世界一のブリの町から、最先端の働きブリを広げていきたいです。

【もっと知りたい!】
ぶり奨学金に続く目玉政策「はまちスタート」
田舎こそ職業X。「後継者縮小モデル」から脱却を!

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<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68581524.html


編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2017年1月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。