外海(東シナ海)と内海(八代海)に囲まれた長島大陸。新鮮で豊富な魚に恵まれているので、回転寿司にはめったに行きませんが、久しブリに行って驚きました!
なんと、寿司が回っていない!
回転寿司は、1958年大阪で生まれたもの。
「高い、値段が分からない、敷居が高い」というお寿司屋さんのイメージを一変。「安くて、明朗会計で、エンターテイメントの要素」を取り入れ、大人気になりました。
一方で、「より安くより質のいい」ものを求める消費者ニーズの高まりにより、長時間ベルトコンベアーのまわりに回っているものは敬遠されるなど廃棄率が高くなってきました。
そこで、登場したのが、こちら。
寿司が回らない回転寿司。綺麗な写真だけが回っています。
すべてiPadでタッチして注文。注文を受けてから初めてお寿司を握り、ベルトコンベヤーで運ばれてきます。寿司が近づくと、到着の音楽が流れ、画面が変わります。
これは、ひょっとすると、回転寿司の2度目のイノベーションではないでしょうか。
特に地方では生産年齢人口の減少により、スタッフの確保が困難になってきていますが、iPadで注文・ベルトコンベヤーで運ぶということで人への依存度を下げるとともに、飲食店で大きなウェイトを占める人件費を削減することで、「より安くより質のいいもの」を実現しています。
この流れは、おそらく雇用の確保に苦しむファミリーレストランや居酒屋など他の飲食業界にも展開されるでしょうし、iPadで注文することで、多言語化・インバウンド対応も進んでいくのではないでしょうか。デザイン性が加われば、ホテルなども導入するかもしれません。
時代の潮流を読みながら、長島大陸での販売戦略も考えていきたいです。
<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html
<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち」
学生・卒業生への熱いメッセージです!
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68581524.html
編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2017年1月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。