自民党の支持率が10パーセントぐらい下がってしまうんだろうな、と思っているが、民進党の得点にはまったくなっていないのだから、まだ危険信号は点滅していない。このままダラダラと自民党は支持率を下げていくのだろうなと思っている。
今の段階では何をやってもその傾向には変わりがないだろうから、政局ウオッチャーとしては引き続いての証人喚問はおやりになってもいいし、おやりにならなくてもいい。
どっちに転んでも、国民の不信感は少しづつ募るだけだ。
稲田防衛大臣については、いずれにしても適当な時期にどなたかにバトンタッチされた方がいい。
本来無害無益な存在だったはずだが、段々稲田さんの存在が国政運営上の障害になり始めている。
人は、しばしば自分の最も得意なところで躓くことがある、と言われているが、稲田さんがご自分の法律事務所やご自分の法律業務に関係することで躓いてしまったように見えるのは皮肉なことである。
よっぽど嫌な記憶があったのだと思うが、森友学園との関係を野党議員に質され、つい過剰に反応したあたりからおかしくなった。慌てないで事実関係を丁寧に説明するだけで済んでしまったかも知れないことが、如何にも何か大事なことを隠しているのではないかと一般の方から思われるような結果になってしまった。
森友学園の顧問弁護士だったことがあったか、と質問された時に、そういう事実はない、とだけ答えてしまったことが拙かった。あの時に、私の連れ合いがいつからいつまで顧問弁護士をしていたことがある、くらいの答えをしておけば、それ以上勘繰られることもなく、籠池夫妻から恨みを買うこともなかったかも知れない。
間違った答えではないが、こういう場合の答えとしては正しくありませんでしたね、というところか。
人は、あまりにも身構えてしまうとこういうことをしてしまう。
こういう場合の応対の仕方がイマイチでしたね、と言わざるを得ない。
森友学園問題で自民党も安倍内閣も相当大きな失点をしてしまっている。
大した荒波を受けているわけではないのに、少しづつ船が沈み始めているようだ。
もっとも、この問題で民進党が得点しているわけではない。
民進党も相変わらずですね、というのが目下の正直な感想である。
さーて、これからどうするか。
何をやっても大して状況は変わらないだろうな、と思ってはいるが、事態転換のカギを握っているのはやはり自民党であり、官邸である。
予算が成立した後にもう一度証人喚問をしようという話が自民党筋から出てきたら自民党を見直すところだが、さてどうなるだろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年3月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。