毎日新聞のワンオペ育児CM記事が、速報性も質も?で色々考えた

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ビジュアル系のボーカルだった頃の写真が出てきた。自分の黒歴史のようで、人生にとって大事な時代だ。ムダな経験なんて、一つもないんだよ。しかし、10代の頃から髪を染めたり、脱色したりしてきたが・・・。また円形脱毛症ができた。まだ小さいけれど。いや、これはストレスからか?人生に疲れているのかな?

それはそうと、私は新聞を電子版で購読しまくっている。ゆえに、朝は新聞社からのメルマガが多数届く。本紙、電子版限定含め、面白そうな記事がまとまっており、ニュースを把握する上では便利である。

毎日新聞のメルマガを読んで、ある記事が目にとまった。毎日デジタルだけでなく、本紙の方にも掲載されている。

率直に、毎日新聞の記事って、全国紙の質ってこれでいいのか?と思った。

同紙の妥協、屈服を糾弾し、強固な反逆の狼煙をあげることにする。

猖獗した時代、極限まで腐敗しきった日本社会に、私はこの檄を叩きつける。

動画広告:「ワンオペ育児」ユニ・チャーム論争の的に – 毎日新聞

例のユニ・チャームの「ワンオペ育児」CMだ。先日のおおたとしまささんのイベントでも話題になったものだ。やや、周回遅れだったが、私も思ったことを書いた。

育児CMが燃える「異常識」の時代

全国紙がこの問題に光を当てたことは意義がある。ただ、色々残念だ。というのも、ネタとして取り上げるには周回遅れだし、記事の内容もネットニュースや個人ブログの焼き直しのような、散々語られてきたことに対するまとめのようなものだからだ。

いや、一応、専門家の声やシンポジウムの様子などは伝えている。記者の方の育児体験も申し訳程度に語られている。ただ、ネットニュースや個人ブログのレベルを超えていないのだ。これは散々、語られてきたことではないか。ネット論争を知っているんだぞ風に装っているが、いまさら感が否めない。いや、やるなら、より深い問題提起、多様な視点の提供が必要なのだ。その努力のあとは伺えるが、「とりあえず並べました」という域を出ていない。

思うに、このコラムはネットで起こった論争(のようなもの)を、新聞購読者にも伝えるという意義はあるのだろう。そう、ネットではなく紙で新聞を読む人たちはいるわけで。これはこれで紙媒体の、そして全国紙の意義である。

私は新聞を信じている。ネットニュースの仕事をたくさん頂きつつ、普段は新聞しか読まないのは、記者が一生懸命取材をし、数々のチェックを経て掲載される質を信じているからであり。

もっとも既存媒体がネットに寄り添う時代だが、ネットっぽいのりなのと稚拙なのは違う。新聞社ならではの唸る取材力、切り口を期待したかった。

まあ、これからも購読するけどな。

このワンオペ育児問題に関する見解は前出のエントリーに書いたとおりだが、あらためて。

このCMに関しては私は別に否定的ではない。もちろん、CMというのは見たくなくても目にすることもあるわけで、様々な人々への配慮が必要ではある。

これは、ワンオペ育児を「礼賛」したわけではなく、「問題提起」をしたと私は解釈した。「その時間が、いつか宝物になる。」という言葉も、ワンオペ育児したからだと断定するのは、違うのではないか。言葉は諸々含みがあるわけで。

男性は男性で、死ぬほど働いて家庭を支えているかもしれない。それもまた日本に残っている現実。それでいいのかという提起とも言えるわけで。

実はこのアンサー的なCMが用意さえているのではって思ったりも、私は期待している。

って、こういう想像力もなく、ひたすら噛み付こうとする世の中なのでしょうな。

そういう私もこの記事に対して怒っているのだが。

<喧嘩とセックス>夫婦のお作法 (イースト新書)
おおたとしまさ
イースト・プレス
2017-04-09



おおたさんの最新作を読みながら考えようぜ。



働きすぎといえば、私の最新作も夜露死苦な。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年5月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。