世界初!水素燃料電池 LUNA SEAコンサートが何故②

福田 峰之

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「え、コンサートで水素」

政治家という職業に就いている人たちの特徴は「待てない」ということです。SUGIZOからの連絡を待つよりも、連絡先を調べてこっちからアクセスすることにしたのです。誰なら連絡先がわかるだろうと考えた結果、日本音楽制作者連盟の役員であるOさんに「連絡先を教えて」と電話しました。

「わかった。ちょっと時間を」と言われ、数日待っているとSUGIZOから連絡が来て「連絡、遅くなりごめんなさい。水素エネルギー社会に貢献する気持ちは本当です」と。「もちろん、わかってる。食事会の設定をしたくて連絡取りたかっただけ。いつ頃なら大丈夫?」水素エネルギー政策を議論している場は、政治家、官僚、企業、学者、多くの関係者で構成されています。正にその議論の場「FCVを中心とした水素社会実現を促進する研究会」は、こうした関係者との議論を通じて政策をつくっています。

勉強会は、基本的に朝8時から行っていますが、もちろん、時に飲みながらの「飲ミュニケーション」も大切にしています。本気で水素社会実現をアーティストの立場で支援するというなら、まずは飲ミュニケーションの場にSUGIZOを呼んで、皆で意見交換をすることにしました。

年が明け2017年2月、水素社会実現研究会事務局の新年会を兼ねて、研究会事務局長の福田峰之(政界)、資源エネルギー庁の担当官(官界)、研究会民間企業事務局のデロイトトーマツコンサルティング國分俊史執行役員(産業界)、九州大学副学長・水素エネルギー国際研究センター長佐々木一成教授(学界)、そしてSUGIZO(音楽界)で意見交換会を行ったのです。このメンバーは全員、本気で水素エネルギー社会を構築することを願い、行動している指折りの人たちです。

約3時間とにかく、水素の話のみで盛り上がり、あっという間の意見交換会となったのです。その時にSUGIZOから、コンサート会場で水素エネルギーが使えないか?コンサートホールは会場が持つ電気のキャパが少ないため電源車を連れてきている。その電源車は化石燃料を使って電気をつくるので、環境に良くないし、音がうるさいという騒音問題も抱えている、という。なら、水素燃料電池で電気を作ってコンサートに使用すれば、環境問題、騒音問題両方とも解決するし、水素社会の国民啓発にもつながると、全員が思いを一致させたのです。

小池ゆりこ現東京都知事が衆議院議員時代に、水素社会実現研究会を僕と一緒につくって、活動を始めて4年が経ちました。4年間で国家政策として優先順位は飛躍的に高まりました。でも、国民への啓発ということになると政策の進み具合と比べるとまだまだ高くありません。基盤としての水素エネルギー、インフラとして水素エネルギーという視点だけでは、限界があります。だからこそ、SUGIZOが水素燃料電池コンサートに協力してくれれば、僕らが100回シンポジウムを開催するより、はるかに効果があるはずです。

SUGIZOから、5月29日(月)に日本武道館でLUNA SEAのコンサートがある、そこで何か出来ないか?と投げかけられたのです。参加者4名が顔を見合わせて「にゃ」としたことを今でも覚えています。このメンバーは「そんなこと出来るのか?」と疑問符を投げかける人は誰もいません。「やってみるか」としか考えないのです。それぞれのアイデアが頭の中でグルグルと回転し始めるのです。どうするか・・・。

僕が意見交換会の最後に「少し頭を整理して皆さんに連絡します。それと國分さん日本武道館の電気のキャパ調べておいてくれます!」夜遅く、全員が満足感を持って帰宅したのです。

③に続く。次回は「関係者とりあえず集まってくれません?」


編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏(前内閣府大臣補佐官、自由民主党、比例南関東)のブログ 2017年6月3日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。