キコリンジャーと発明ラボで、新しい林業を目指す高知県佐川町

井上 貴至

高知県佐川町。高知県の中でも、仁淀川流域の森林は伝統的に深い山が多く、木材の成長に適した山だ。

「この宝の山を、町の未来の産業にしたい。」
堀見和道町長は、熱く語る。

地域おこし協力隊の制度を活用して、全国から「さかわ戦隊キコリンジャー」を募集。4年目の現在、12名が活動する。(他の活動と併せると全体で30名)

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森は集約化した方が、路網をつけやすい。役場職員が不在地主や小規模地主などと粘り強く交渉し、現在は、町の森林面積の半分程度を町が委託管理する。一元管理のICT基盤構築も進める。

1人あたり上限年間200万円の協力隊の活動費を活用して、さまざまな林業機材をリース。協力隊の任期終了後は、卒業生に機材を格安で提供する。また、路網づくりのプロフェッショナルを招聘。林業初心者にも丁寧に教えていく。充実したバックアップ体制だ。

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佐川町の取組は森づくりだけではない。
「さかわ発明ラボ」を整備し、「発明職」の地域おこし協力隊を登用する。

3Dプリンターやレーザーカッターが並ぶこの部屋では、日々さまざまな木工製品がデザインされるほか、地元の小中学生向けのワークショップなども頻繁に開催。

木材の高付加価値化に取り組む。

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佐川町出身の植物学者・牧野富太郎さんの絵をデザインした商品。

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牧野公園では、発明ラボで作られたオリジナルベンチが並ぶ。

佐川町の「自伐型林業」。
古き良き自伐林家のように30年・50年の長い目で活動してほしいという。

何年か後もまた訪れたい。町にどのような変化をもたらすのか、とても楽しみだ。

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<井上貴至 プロフィール>

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!

<井上貴至の提言>
杯型社会に、求められること


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年7月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。