米株相場は14日、米国と北朝鮮との緊張緩和を手掛かりに上昇中。リリーフ・ラリーなのか、束の間の急速かは別として、世界中に核兵器を保有する国が散らばっていることに変わりありません。
考えるのも恐ろしいですが、これが現実です。では、どの国が最も核兵器を保有しているのか。ビジュアル・キャピタリストがストックホルム国際平和研究所、米国科学者連盟、原子科学者会報、ワシントン・ポスト紙、ビジネス・インサイダーなどを引用して作成したマップで、確かめてみましょう。
というわけで、トップはロシアで約7,000発を数えます。そのうち発射準備が整っている核兵器は1,910発、在庫が2,390発、廃棄前(解体前)の核兵器が2,700発でした。
次いで2位は米国で約6,800発、3位はフランスで約300発、4位は中国で270発、北朝鮮は約60発で9位にランクインしています。
では、最も重要な問題に視点を移しましょう。北朝鮮が保有する弾道ミサイルの飛距離はというと、ブルッキングス研究所が5月時点に作成したマップによると、以下のような状況です。赤い枠が発射可能距離、オレンジは試験済みの距離、青は開発中を示します。
既にご案内の通り日本は完全にミサイル射程距離内に入ってしまい、中国本土の大部分のほかロシア、東南アジアにも脅威が及ぶことが分かります。こうして地図でみると、生々しくて身の毛がよだちますね。マップ作成当時、米国本土に届くミサイルは5月段階で”開発過程”とされていましたが、7月29日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を受け米国も他人事でなくなりました。
CNNが行った世論調査によると、アメリカ人の6割が北朝鮮を”深刻な脅威”と捉える状況。トランプ米大統領が口撃以外の行動に出るならば、ワーキング・バケーションを終える8月20日以降なのでしょう。金正恩委員長が大ファンである元NBA選手、デニス・ロドマン氏は6月に北朝鮮を訪問した折にトランプ米大統領の自伝を同委員長にプレゼントしたようですが、果たしてトランプ米大統領の決断はいかに。
(カバー写真:IAEA Imagebank/Flickr)
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年8月14日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。