民進党議員が、週刊誌の不倫報道を受けて、民進党を離党することになった。記者会見で「男女関係はない」と主張していたが、それならば、何故に離党しなければならないのか、合点がいかない。何もないなら、どうして冤罪だと堂々と主張しないのだろうかと思う。何もしていないにかかわらず、電車内で痴漢と汚名を着せられれば、疑われた人は、徹底的に闘うしかない。
ましてや、この議員は、元検事であったはずだ。潔白ならば、正々堂々と証拠を並べて、週刊誌を訴えればいいのではないのかと思う。正義とはそういうことではないのか?この議員はガソリン代が問題になった時にも、ハッキリしないまま逃げ切った。他人には厳しいが自分は甘い。「真実に目をつぶって、ただただ国民に嘘をついて安心させるという議論は止めてほしい」。この議員が国会で語った言葉だそうだ。
正義を貫く立場だったので、嘘はないと信じたいが、これで来週号にでも続報が出れば、もっと大きな批判を浴びるかもしれない。それが国民の失望を生み、現在の低迷に至っているという自覚がなければ、この党の再興はない。
編集部より:この記事は、シカゴ大学医学部内科教授・外科教授、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のシカゴ便り」2017年9月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。