「一人一列一品目」人気直売所の工夫

僕が住む愛媛県には、全国的に有名な人気直売所がたくさんあります。

例えば、
●NHKの「食の架け橋」大賞などを受賞した「さいさいきて屋」(今治市)

●運営協議会が、今年度、「豊かなむらづくり全国表彰事業」で内閣総理大臣賞を受賞した「内子フレッシュパークからり」(内子町)

などの直売所には、連日、遠方からもたくさんのお客さんが訪れます。

そして、今日紹介するのが、JA周桑の「周ちゃん広場」(西条市)
毎日、朝9時の開店とともに、店内はお客さんでいっぱい。

≪人気直売所の工夫≫
●どんな野菜もその日に持ってくる。残った野菜は、かぼちゃでも、ニンジンでも、ジャガイモでもなんでも必ずその日に持って帰る。

ことを徹底して、直売所ならではの圧倒的な鮮度を実現しました。

そして、「周ちゃん広場」の特長的な取組が、こちら。
●「一人一列一品目」。

そのため、1件の農家が、たくさんの商品を販売して収益を上げるためには、より多くの種類の野菜を作らなければなりません。

その結果、例えば、同じナスでも、一般的な秋ナスだけでなく、イタリアナス、インドナス、トルコナスなどの珍しいナスが並ぶことになり、お客さんはここでしかないものを選ぶ楽しさを満喫することができます。

また、農家にとっても多様な品目を作ることは、手間がかかりますが、収益が安定するとともに、人気のトレンドをつかむことができます。

小さいことは、面白い。

かつて大分県では「一村一品」を通じて、たくさんの全国的なブランドが生まれましたが、小さな個々の農家にとっては価格の変動を受けやすい「一村一品」よりも、「一人一列一品目」による多品種栽培の方が収益を上げやすいのかもしれません。

ぜひ、皆様も新鮮な珍しい野菜を探しに、「周ちゃん広場」へ

もっと知りたい!
地方創生のヒントが全てここにある!『小さい農業で稼ぐコツ』(西田栄喜著)

ぽんぽこらんど~青い​レモンの島から誠実な​商いを追求する~

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<井上貴至 プロフィール>

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!

<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年10月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。