初対面の相手と仲良くなれる最強の話題は「旅行ネタ」

黒坂 岳央

こんにちは!肥後庵の黒坂です。

唐突ですが、あなたの趣味をお持ちだと思います。自分がハマっている趣味の話をするのってめちゃめちゃ楽しいですよね?でも初対面や信頼関係を築く前の相手に趣味の話をするのはなかなか難しいものです。

私の趣味は「投資」です。一日のうちで一番時間を使っているのは本業のギフトショップ業で間違いないのですが、それ以外の時間は投資に充てています。株式投資、債権、仮想通貨、不動産投資、貴金属など幅広く投資情報を収集しており、実際に幅広く投資をしています。他の人と投資話をするとすごく盛り上がるもので、話すもの聞くのも大好きです。しかし、投資話は残念ながら万人受けするものではありません。「投資は怪しい。悪いことをしているのでは?」「楽して稼ぐケシカラン行為」「難しくてよく分からない。つまらなさそう」と印象を持っている人も多く、私も自己紹介をする時に「趣味は投資」と堂々と言いづらいと感じることがあります。

万人受けする話題にはグルメやスポーツなどがあげられるでしょう。私が考える万人受けする最強の話題は「旅行」です。

旅行話は簡単に楽しさを共有できる

私は旅行の話を聞くのがとても楽しいと感じます。これまで国内外を旅行してきましたが、まだいったことがない場所、何回もいったことがある場所問わず人と旅行の話をするのが面白い。

私は数年前にパリへ行った時に、数多くあるクロワッサン店舗の中から人気No.1-3位のお店を全部食べました。そのことを人に話すと結構面白がってくれます。「君はどれだけクロワッサン好きなんだよ(笑)」「どのクロワッサンが一番おいしかった?」「自分もそのお店いったことあるよ!」このような話題で簡単に盛り上がります。逆にパプアニューギニア旅行の話を聞いた時はとても面白いと感じました。

なんでもパプアニューギニアには遠浅の海だそうで、船で沖へ出ても海には大量の夜光虫が見えるのだとか。街の光が見えないところまで船で出てエンジンを止めると、空は零れ落ちそうな星空、海を見るとそこには夜光虫の織りなす銀河が広がっていて、まさに360度を星に囲まれる体験をしたといいます。聞いているだけで胸がときめいていて、「絶対にいつかいってみたい!」と思います。

旅行は同じ場所でも宿泊施設や、食事、観光地などが違うので話を聞く度に新しい発見があります。また、その楽しさはどんな価値観を持った人とも簡単に共有できるので、特に初対面に近い人とは旅行ネタを切り口に簡単に盛り上がることができると思っています。

旅行ネタは「有益さ」「楽しさ」の両方を備えている

あるブロガーが次のような話をいっていました。「売れるブログの条件は3つしかない。面白い、有益、エロい。いずれか、もしくは複数の要件を満たすものだ。それが売れるブログだ」と。なるほど、その通りですね!ふっと頭に浮かぶ人気ブログは、確かに3条件のいずれかを満たしています。私はこの人気ブログの条件はそのまま人とのおしゃべりにも通じると思います。そう考えると旅行話が多くの人と共有できる理由は「有益」「楽しさ」のどちらか、もしくはいずれかがあるからと考えます。

私の友達はイタリアで旅行にあった時にしょっちゅう、スリ被害に遭いそうになったといっていました。場所はいずれも人通りが多い観光地で、募金のふりをしていたり、アンケート調査を装って何度も財布を掴まれたといっていました。ヨーロッパ中を旅行した彼はなぜイタリアでスリが多いのか?どうやってスリの被害を防いだのか?を語ってくれ、この話は自分がイタリアへ旅行をする際に役に立つ「有益さ」と、非日常的な「面白さ」の両面を満たしていると感じました。

私はヨーロッパ旅行へ行くときはシーズンオフと決めています。シーズンオフに行くことで、5つ星ホテルが1万円以下で宿泊できることは少なくありません。「こんなにすごいホテルで豪華な食事が出るのにこんなに安くて利益は出るのか!?」と驚く体験を何度もしました。そのことを人に話すととても興味を持たれます。「具体的に何月が安いの?どの国のどのホテルが良かった??」と興味深く聞いてもらえます。この話には「有益さ」があります。すなわち、シーズンオフに安く5つ星ホテルに宿泊するこのネタは、聞いた相手が活用できるお得情報になるということです。だからとても興味深く、楽しく聞いてもらえると考えます。

特異な体験はいらない旅行話

旅行話のいいところは「特異な体験はいらない」ということです。

海外旅行についていえばパック旅行しか使わない人と、個人旅行しかしない人にざっくり分かれます。パック旅行しかしない人にとっては「自分はバスでお決まりの観光地を回るだけしかしていないので、話をしても相手はつまらないのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、そんな心配は無用です。なぜなら私のように100%個人旅行でパック旅行未体験者にとっては、パック旅行とは未知の体験であり個人旅行と比べたメリット・デメリットなどを体験談として興味があるからです。人によって「パック旅行なんてお土産屋ばかりを回られて、時間は決まっているしつまらない」という人もいれば、「一緒に見て回った人と仲良くなってその後友だちになってしまった」という人もいます。両者に何が違うのか?個人旅行しかしない私にはとても興味深い話です。

しかし、グルメ話ではこうはいきません。「駅前でチェーン店のスパゲティ食べた」というだけでは面白さも有益さもありません。「あーあのお店おいしいよね!分かるわ!」といってそこでおしまいです。グルメ話は「この間初めてツバメの巣を食べたよ」「値段の割にものすごくいいお店を見つけた」など話を聞く相手にとって特異に感じる部分が必要です。その点、旅行話には旅行自体に特異性があるため、話題をしっかり選定する必要性はありません。私はどんな人の旅行話も等しく面白いと思ってしまいます。

いかがでしょうか?初対面の人と関係を構築するシーンって意外と多いと思います。婚活とか、スクールとか、職場とか色んな場で「はじめまして」があると思います。そんな時、話題に困ったら旅行話をしてみてはいかがでしょうか?

ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。