静岡県掛川市で開催されている「かけがわ茶エンナーレ」に視察に行きました。現代アートの地域イベントは「第1回横浜トリエンナーレ」が横浜市で開催された際に、横浜市会議員として担当していたことから関りを持ち続けています。当時、第1回ということもあり、横浜全体で盛り上げて行くために、選挙区であった横浜市青葉区で「青葉トリエンナーレ」というイベントを実行委員会をつくり開催しました。
「青葉トリエンナーレ」の公募作品審査委員をしてくれたのが、「かけがわ茶エンナーレ」の総合プロデューサー山口裕美さんでした。現代アートのチアリーダーとも言われる山口裕美さんが、掛川市や地域の皆さんと共にどんな作品展を開催しているのか、興味があって一路、新幹線に乗り掛川に向かいました。
掛川はもちろんお茶の町です「お茶と文化と歴史と人がアートと出逢う」正にこのフレーズが全てを表現しているのかもしれません。僕の第一印象は、参加しているアーティストが凄い、掛川がよくこのイベントを受け入れたな、というものです。予算規模から考えれば極めてコストパフォーマンスが高い、というか同じ予算では2度とやれないだろうと思います。市民の皆さんにもこの点はご理解いただいたほうが良いと思います。
所謂アート好きの関係者という人ばかりでなく、地元の方がスタンプラリーで、作品展を回っている姿も見受けられました。アートを理解しようとせずに、見てみようで、そして好き嫌いで十分なのです。街に溶け込む作品もあれば、違和感を感じさせる作品もあります。茶エンナーレが終わって、作品が無くなった時に何かを感じることが出来れば、開催した意味があると思います。
僕が好きな作品となったのは、中央図書館にあった平川恒太さんの茶室には武器をおいて入りましょうというもの、森林果樹公園にある石塚隆則さんのデイパックをかついでいる動物版の二宮金次郎像、そして駅近くのイシバシヤにある中村ケンゴさんの日の丸をモチーフとした絵画と高度成長期のインスタレーションです。
好きな作品は人それぞれで良いのです。11月19日まで開催しているので是非、見に行って下さい。帰り間際に、山口裕美さんを訪ねてきたジャーナリストの津田大介さんに会いました。愛知トリエンナーレ2019の芸術監督に就任したそうです。ネットや著作権のシンポジウムではよく会うのですが、芸術監督になったとは知りませんでした。愛知トリエンナーレも成功してもらいたいですし、僕が協力できることはしたいと思います。
編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2017年11月17日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。