「個人の情熱」をどこまで政治に結び付けられるか?例えば、働き方

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

昨日は私も活動を支援している、多様性を認めあう(ダイバーシティ)社会を目指す「Rainbow Tokyo 北区」のイベントが北とぴあにて行われました。

LGBTなどのセクシャル・マイノリティに関連する社会課題を取り扱うことが多い団体ですが、今回はそのあたりを包括しつつも、メインのテーマは「働き方」。

ということでなんと、堀潤さんと安藤美冬さんという2人のビッグネームが北区に降臨!なんという豪華なイベントでしょう^^

社会労務士の毛利さんによる基調講演があった後、NHK→フリーランスとなった堀潤さんと、同じく集英社→フリーランスという道を選んだ安藤美冬さんから、自由な働き方・選択できる社会の重要性についてのお話などがありました。

改めて聞いていると、本当にマスコミ関係は激務ですよねえ…。

安藤さんからは留学していたオランダで行われていたワークシェアリングの実例や、「正社員と契約社員なんて区別があること自体がおかしい!」というご意見もあって、それはもう大賛成なんですが、特に印象的だったのは

「実はあまり政治に期待していなくて、個人の情熱みたいなものが一番大切だと思っている」

という言葉でした。

その後に堀潤さんから「いやでも、政治は大事だよ」という内容でフォローがありつつも、この「特定層が政治にあまり期待しない」というのは実に大きな課題です。

実際、自由や生き方を選択したり、自由社会を標榜する人ほど「個人」を重要視するので、あまり組織化されて政治に働きかけを行ったりしない傾向があると思います。

一方で正社員による労働組合などは、高度に組織化されて政治運動を行っていますから、政治家たちにとって大きな存在になっています。

するとどうなるか。

嫌な話しですが、政治というのは「票」を見て動きます。

政治家にとって目先の「票」や「カネ」、あるいは「運動員」になる可能性がある組織が主張する方向に政策が流れていき、自由な生き方や働き方を支援する政策の実現は困難になるわけですね。

もちろん、個人の情熱みたいなものが根底にあって、最重要なことは確かだと思います。

一方で、政治を動かすまでの力になるためには、組織化されるなりという過程を経て、社会的ムーブメントにまで昇華されるという段階が必要なようにも感じます。

でも「自由」を求めて生きている人には「組織化して活動する」こと自体を良しとしない人もいるだろうし、なかなか難しいだろうなあ…と。

難解な課題ではありますが、旧来のようなステレオタイプな「政治活動」ではなく、これまで政治に近づかなかったような、新しい人達が参加できる流れを作っていきたいと改めて感じる次第です。

登壇された堀潤さん、安藤美冬さん、ありがとうございました!そしてイベント運営に尽力されたRainbow Tokyo 北区の皆さま、お疲れ様でした。

また公式HPにて次回イベントが告知されると思いますので、ぜひ皆様もこちらをチェックいただき、北区外の方もぜひご参加いただけると幸いです。

Rainbow Tokyo 北区
https://rainbowtokyo.wixsite.com/kitaku

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏のブログ2017年11月19日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。