部屋と電子書籍と私 毎年、電子書籍元年

常見 陽平
「働き方改革」の不都合な真実
おおたとしまさ
イースト・プレス
2017-12-14


最新作、『「働き方改革」の不都合な真実』(おおたとしまさ氏との共著 イースト・プレス)の電子版が登場。昨日から、Kindleなどで配信されている。

同じタイミングでハーバービジネスオンラインにも著者インタビューが掲載されたぞ。
【HBO】穴だらけの「働き方改革」 最前線に立つビジネスマンはどうすればいいのか? 

ぜひ、手にとって欲しい。まあ、必ず読んで欲しいのだけど、好きなフォーマットの方でぜひ。

以下、著者として、読者として電子書籍について思うことを。この1年、いち読者としては、紙と電子版をどう使い分けるかが明確になってきたかな、と。基本、雑誌と漫画は電子書籍にシフトして、よっぽど好きなものは紙で買うという。紙の方が向いているものもそうだ。例えば、今年は『ジョジョの奇妙な冒険』の第七部『スティール・ボール・ラン』が文庫化されたが、これなんかはコレクションしたいから紙で買うことに。『BRUTUS』のお取り寄せ特集なんかも、手にとって何度も見たいので、紙にした。

・・・雑誌をそれでも紙で買っている方だとは思うが、だいぶdマガジンとKindle Unlimitedに移行してしまったな。これもまた現実。

一方、書籍は、紙のものにシフトしており。すぐに読み終わりそうな新書は電子書籍で買うけれど、それ以外のものは紙推し。人に貸したり、あげたりすることができるし。読み比べる時も紙が便利。専門書はそれなりの値段で中古で売れるし。

著者視点で言うと、紙で買って欲しい。特に今年出た本は帯が素敵だし。来年のはあの人に表紙を担当してもらうし。ぶっちゃけ、収入の問題もある。まとまった印税が入るのは、有り難い。いや、そこに甘えていたらダメなのだけど。電子書籍は割が良いようで、実部ベースだと、ね。たまに、Kindle Unlimited特需みたいなものもあるけれど。もっとも、このあたりは期待しすぎてはダメなのだね。

私は本を出すことに意義を感じる方だし、新聞や雑誌などの媒体の仕事にテンション上がっちゃう方だけど。現実には一本いくらのネットの仕事がだいぶ増えているわけで。

なんというか、この時代の物書きは、もろもろ組み合わせて生きる、と。そんなの何年も前から一緒だけど。その色が強くなった2017年だったな。

著者デビュー10周年。なんとか生き残った。来年も頑張るよ。

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「パパの本、買ってね!」


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。