議員報酬は、選挙前に削減、選挙後にアップ

柳ヶ瀬 裕文

東京都議会議員のやながせ裕文(大田区選出)です。

都議会は本日(12月15日)、第4回定例会を終了しました。

「豊洲新市場の移転問題」や「入札改革問題」などに隠れて、あまり話題にのぼらなかったのが「都議会議員の報酬アップ」について。

東京都は定例会に、職員給与を引き上げる条例改正案を提出。これが可決すると職員給与に連動している都議会議員のボーナスも12万円程度増額となる。

都議会では、今年の4月から報酬の2割削減を実施している。これは、都民ファーストを含む全会派で、報酬削減の議会改革に一致したもの。

都議選が実施されたのは6月。選挙前には報酬を削減し、選挙後にアップではさすがに都民をバカにしている。そこで、有志の4会派で「報酬を据え置きとする」条例案を提出した。

結果は、自民・公明・民進に最大会派の「都民ファーストの会」も含めて反対。あっさりと議員報酬のアップが決定した。

古い議会を新しく。このキャッチフレーズで大量の議員が当選し、最大会派を構成している。しかし、何が「古く」て、何が「新しい」のか。きっと理解している人は少ないのだろう。

選挙前に都民受けする都合のよいことを言い、選挙後には真逆のことをする。これが、これまでも何度も見てきてウンザリしている「古い」議会のやり方ではないのか。

志を同じくする議員と連携し、議会改革が少しでも前進するように尽力して参ります。

東京都庁の深層 (小学館新書)
柳ヶ瀬 裕文
小学館
2017-05-15

編集部より:この記事は、東京都議会議員・柳ヶ瀬裕文氏のオフィシャルブログ 2017年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、やながせ裕文オフィシャルブログ「日々是決戦」をご覧ください。