金が欲しいか、それとも名が欲しいか、という問題である。
正直な人は両方とも欲しい、と仰るだろうが、そうは問屋が卸さない。
まあ、既に下心が見透かされているだろうから、これからどんなに取り繕っても無駄だろうと思うが、こういうことの処理を誤ると手痛いダメージを受けられるだろうから、手が打てるのだったら今の内に打たれることだ。
村田蓮舫さんが民進党に離党届を出したその足で立憲民主党に入党届を出したようだ。
村田蓮舫さんとしてはすべて覚悟のうえでの行動だったろうから、それはそれでいいのだが、問題は立憲民主党の方だ。
村田蓮舫さんの入党を大歓迎する、という趣旨で入党届が出された翌日か翌々日には村田蓮舫さんの入党を正式に認められたという。
ちょっと慌て過ぎなんじゃないかな、本当に大丈夫なのかしら、と思ってしまう。
村田蓮舫さんの民進党離党手続きが完全には終わっていないようで、村田蓮舫さんは民進党にも立憲民主党にも籍がある、ということになるそうだ。
二重国籍問題を抱えていた村田蓮舫さんの二重党籍問題が、いずれ大きな問題になってくる。
1月1日現在の所属国会議員の数で政党助成金の交付額が決まる、というのが現在の仕組みだから、村田蓮舫さんが民進党に所属しているのか、それとも立憲民主党に所属しているのかは、関係者にとっては相当に重要な問題になってくる。
年内に何としても決着を付けた方がいいのだが、立憲民主党の幹事長や事務局の方々はこういうことに無頓着なようで、民進党との協議の場を持たれようとされていないようだ。
政党助成金の分捕り合戦をやっているよ、などとマスコミに言われたら、新年早々出鼻を挫かれてしまうのだがなあ、と思っているが、さて、関係者の皆さんはどうされるだろうか。
1月16日までに離党手続きが終われば、入党の日付を1月1日にしても大丈夫だ、などと囁いておられる方がどこかにおられるようだが、まあ、文書の虚偽記載になるようなことはされない方がいい。
離党、入党の手続きをするなら、年内の内に済まされることである。
老婆心ながら。
あ、私は男だから、こういう時は、老爺心とでも言うのだろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年12月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。