伝え方が変わる!SNS版ショートメッセージの秘訣?

写真は『週刊女性(2/27号)』表紙画像


「眞子さま報道」で注目を集めている『週刊女性(2/27号)』(主婦と生活社)に、インタビュー記事を掲載いただく機会に恵まれた。拙著『あなたの文章が劇的に変わる5つの方法』(三笠書房)のなかから、メールやLINE、Facebookなどの文章術に関して、役立ちそうなテクニックがいくつか紹介されている。

いまや人と連絡を取る方法は、手紙や電話より、メールやLINE、SNSが主流となっている。しかし、返信などで「あれ?気を悪くさせた?」なんてことはないだろうか。非常に簡単なテクニックで、相手とのコミュニケーションを潤滑にする方法が存在する。

クッション言葉の重要性

文章は、ニュアンスが微妙に伝わりづらいというデメリットがある。いくつかのパターンが存在するが、今回は、「依頼」「お断り」の2つのケースを紹介したい。

<依頼>
「ごめーん!会社の帰りだったら20時以降でいいから、お醤油と卵を買ってきてほしいんだけど~大丈夫かな? 無理しないでね~。可能だったらよろしくお願いします!」

<お断り>
「誘ってくれてありがとう!せっかく声を掛けてくれて、私も本当はすごく行きたいのだけど、その日は前から用事があって。いやーホントに申し訳ない。月末までバタバタなんだけど落ち着いたらぜひ!PS、金曜日ならだいたい大丈夫です!」

<解説>
相手の心に入り込めたり、不快にさせないために有効なのは、ひと言加えるだけで印象がソフトになる「クッション言葉」。メールにはさまざまな要件があるが、どのような要件でも、メールでは相手を不快にさせないことが大事になる。

次に、覚えておくと便利なクッション言葉を、使用例とともにまとめたので、参考にしてもらいたい。メールという文字でのやりとりだからこそ、このクッション言葉を添えるだけで、相手とのコミュニケーションが潤滑になる可能性が高まる。

依頼する場合
・お手数をおかけしますが、(ご返却をお願いします)
・恐れ入りますが、(もう少しお待ちいただけますか)
・差し支えなければ、(教えていただけますでしょうか)
・ご面倒をおかけしますが、(ご返答をお待ちしています)
・可能であれば、(調整をお願いいたします)

断る場合
・申し訳ございませんが、(対応できなくなってしまいました)
・大変残念ですが、(お伺いできません)
・あいにくですが、(その時間は不在にしております)
・せっかくではございますが、(今回は欠席させていただきます)
・お役に立てず恐縮ですが、(ご了承ください)

データを効果的に活用する

また、SNSで考えを広く発信するには、わかりやすく伝える工夫が必要になる。「お得情報」や写真の説明文で注目度をアップすることが可能になる。

<例文>
「今日は朝から横浜のコンチネンタル・インターホテルで打ち合わせ。2Fのビュッフェ『スカイブルー』では期間限定スイーツ『君たちキーウィ・パパイア&マンゴーのゼリーよせ』が発売されていました。完熟したパパイア&マンゴーにキーウィの酸味が絶妙でした。平日11時~14時の限定50食で、必食です」

<解説>
大事なのは、役に立つ情報を提供すること。伝える際には客観性を高めるために、具体的な数字を引用するとリアリティが高まる。さらに、数字は無機質なデータに見えるので、興味をひきやすい表現に変えると効果的である。次のケースは(A)も(B)も数値はほぼ同じだが、受ける印象が異なることを理解できるだろうか。

(A)タウリン1000ミリグラム配合
(B)タウリン1g配合

(A)レタス10個分の食物繊維
(B)2.5g相当の食物繊維

(A)ご愛用者、100万人突破しました
(B)ご愛用者、和歌山県の人口を突破しました

ちょっとした表現で、相手の受ける印象はかわる。文章自体はさっと目を通せるが、このさっと目を通す数秒で感じる直感はとても大きい。このようなことを確認しながら文章を読むと意外に楽しいものである。

尾藤克之
コラムニスト