元IT副大臣53歳のセカンドスクール(37)卒業制作発表会

卒業制作発表会、そして卒業…

卒業制作発表会当日。朝の目覚めも良く、6時に起きて、日課のprogate、そしてブログの更新。9時半になるとストレッチ、10時にはランニングのスタート。ランニングも音を追求して、結局Bose SoundSport Free wireless headphonesを買ってしまった。「音楽を持って街に」よく聞くフレーズですが、今までも音楽を聴きながら走っていましたが、「音楽を持って」と実感することはありませんでした。ところが、このBoseは、正に音楽を持ってなのです。走る楽しさが増しています。

サラダを中心としたブランチを済ませて、12時にスタートアップカフェに。今日を最後にプログラミングスクール生として、ここに来ることはなくなります。もちろん、多摩大学客員教授として、政治家を志す素浪人として、ビジネスサポータ―として、様々な立場で訪れることはありますが・・・。12時から最終打ち合わせ、プレゼンの流れの確認、練習と、あっという間にスタート時間の13時となってしまいました。

3チームのプレゼンですが、どのチームから始めるかは、まだ伝えられていません。「それでは卒業制作発表会を行います。座席について下さい」とO先生のアナウンスが聞こえてきました。先ずはプレゼンの順番発表です。チーbilliondollarは、最後の3番目のプレゼンになりました。3番目が良かったか、悪かったかはわかりませんが、女子2人には緊張が長く続くことになりました。「福田さんは緊張しないんですか?」、「僕はプレゼンが仕事だっからあんまりね・・・」、「そうなんですか」と。「でも、プログラムのプレゼンは初めてだから、仲間がいるからか緊張してないんだと思うよ」。

10分のプレゼン時間ですが、コンセプト説明、コード説明、デモ、これで10分のようです。その後にスクールと卒業制作の感想を一人一人述べて、最後に審査員がコメントする。トータル、1チーム30分くらいです。

さて、僕らの順番になりました。全体の進行を僕が引き受け、先ずは、プレゼンテータの入場で会場の注目を集めるコスチューム作戦から始めました。そして、コンセプトの説明をTさんが、コーディングの説明をMさんが行いました。プレゼンに慣れていないメンバーもいます。「プロジェクターが内容を映し出しているから、書いてあることを全部話す必要はないよ。ポイントだけ話せば良いからね」と。事前に打ち合わせ済みなので、端的でわかりやすい説明となっていたはずです。そして、Kさんによるデモ。工夫したトップ画面を映し出すと、僕らのコンセプト「Let’s imagin for・・・」が現れます。そして、新規登録画面で情報を入力し、Enterを押す。すると、僕が作った商品リスト画面に移動するはずが・・・、エラーが出てしまいました。練習ではもちろん、上手くいったはずなのに・・・。

でも、Kさんは落ち着いたもので、リスト画面をUrlで呼び出し、何事も無かったように先に進めているのです。無駄な説明は一切なく、内容を説明できているので、時間に余裕が出来て、他のチームがやっていない来場者との質疑応答に入りました。ここは僕の担当です。質疑応答は、説得のダメ押しの役割があります。質問は2問。これに答えて、卒業制作のプレゼン自体は終了です。この2問も、僕らが内容を詰めている時に出てきた話でした。質疑応答の担当を僕がしていたから答えられたのではなく、チーム員の誰でもが答えられたはずです。チーム内の議論の過程で「Q&A」が出来ていたということなのです。質疑応答で答えられないような質問が出てきたとしたら、それは内容の詰めが甘いという証拠になります。

最後に2か月の感想を一人ずつが話しました。「横浜から来た53歳の挑戦は、記憶力が衰えてることを実感しながらの毎日で、時間をかけて勉強するしかなく、1日12時間勉強する日々でした。テーマは3つあったのですが、今回提案しているものは、社会課題を解決するという意味では価値があるものです。仲間との共同作業を含めて、この短期間で得れたものは大きいです」と。

審査員の講評は、実走させることが前提と思っているようで、結構厳しい。「入力フォームは、選択ボタンにした方が良い」、「入力項目が多すぎる」。もちろん「デザインの力によってサービスの中身が、一般的にイメージされているものと異なっている」との評価もありました。実は、講評の中身も、僕らが話し合っていた際に出ていたことでした。能力を期間を考えて、卒業制作を完成レベルを実走レベルから下げているのです。

現状の入力フォームは、スクロールして下げなければ入力が終わりません。スクロールして入力する人はいないので、1画面にまとめなくはいけないし、選択項目方式は事前のコーディングに時間がかかる。項目が多いのは、後のデータビジネスを展開してい上で必要なので、入力してもらうための工夫を講じなくてはいけません。入力を減らすためにはマイナンバーカードの公的個人認証サービスを使えば可能です。しかし、こうした機能をつくり込むには、現状の能力と時間を最大限引き出しても卒業制作では出来ないのです。チームbilliondollarは、今後、実走の為にサービスレベルを引き上げるコーディングをしなくてはいけません。

卒業制作発表会は終了し、皆で記念撮影。15時半には全て終了して、16時から居酒屋で懇親会。明るいうちから飲むというのも良いもので・・・。懇親会は単なる飲み会というよりも「これからどうする」という話ばかりでした。スクール昼の部は、熱いメンバーばかりなのです。あっという間の3時間、19時からは夜の部の卒業制作プレゼンがあるので、再度スターアップカフェコザに戻ったのです。

夜の部は6チームのプレゼンでした。昼に比べると男性比率が高いのです。衆議院議員の時代は、こうしたスタートアップイベントに参加する時は、講評をする側だったので新鮮な気持ちです。しかし、夜の部は自分達の発表がないので、審査員のような気持ちでプレゼンを聞いていました。夜の部は働きながら、夜のスクールに来ている人が多いようで、授業も卒業制作も大変だったと思います。昼の部は、全ての時間を全力投球出来る人たちが多かったので、状況が少し異なります。6つのプレゼンは、それぞれ興味深いものばかりでしたが、夜の部に僕より年齢が上の56歳の生徒がいたことに驚かされました。夜の部のプレゼンが終わったのは21時半。22時から懇親会が設定されていて、僕もbilliondollarのメンバーと共に参加してきました。

昼の部、夜の部のプレゼン、そして懇親会に参加して、この卒業生ネットワークと個々の努力を卒業と同時に失わせてはいけないと実感しました。同窓会の立ち上げと、卒業生仲間での起業、この2つを成し遂げることが、縁をもらった僕の役割だと思っています。人との縁と人を信じる事によって、ゼロから階段を上がってきた僕が成し遂げなくてはいけないことです。プログラミングスクールの縁、沖縄の縁を大切にしたいと思っています。

3月13日に横浜に帰ります。でも、22日にはStartup champloo vol.20「キャッシュレスアイランド沖縄の可能性」というイベントの基調講演でコザに来ます。基調講演のタイトルは「まず、やってみよう!~仮想通貨政策の事例」です。正に縁ですから・・・。

 

次回は「マイナンバー制度とデータ活用社会のゆくえ」


編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2018年3月13日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。