上野の都立美術館。入り口の開催案内(以下写真)は不親切というか、もしかしたら意地悪。来館者の知りたいことに即答しようとする姿勢がありません。ぱっと見ると「今日うちに来たあなたは間違ってる。明日出直して来なさい」と言わんばかりの冷たい表示。めげずに目を凝らすと「無料」という謎かけのような極小文字が見える。「もしかしてこれは開催中?」と思って無駄足を覚悟で行ってみたらピンポン。しかし「無料」と書く前に「開催中」と書かなきゃ全くわからない。
(注)以下の写真は、昨日の都政改革本部会議で発表したもの
もしかしたらなるべく常連さんとか関係者以外の一般都民とか家族連れは来ないようにと努力されている?というのは意地悪すぎる見方かも?
しかしあれが客除けや意地悪じゃなくて「精一杯がんばってます」なんて言われたら今度は、管理運営能力に対する根源的な疑問がわいてしまうわけでどっちにしたってここは重症。
館内はあちこちポスター貼りまくりでそれも一部はしわしわやら折り目やらで汚い。建物は立派だが雰囲気が違う。美術館にいる気がしない。そもそも収蔵品をほとんど持たず、プロの作品は企画展でしか展示しない施設は「ギャラリー」「アートセンター」に名前を変えるべきじゃないかという疑問もあります。根っこから変われないならしばらく民間のギャラリー事業者に任せた方がいいですね。(報告書全体は東京体育館の課題も説明してあるので見ていただきたい)
編集部より:このブログは都政改革本部顧問、上山信一氏(慶應義塾大学総合政策学部教授)のブログ、2018年3月29日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた上山氏に感謝いたします。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、上山氏のブログ「見えないものを見よう」をご覧ください。