村越氏が一歩先行している、と公示直後に報道されていたので、本当かしら、などと眉に唾を付けながら市川市長選挙・再選挙に注目していたのだが、蓋を開けてみれば新聞報道どおりの結果になった。
野党5党が選挙態勢を一本化すると自公の組織選挙を凌駕することが出来る、という好個の事例になったようである。
無党派層や浮動票をターゲットに地道に活動していた高橋亮平さんが自民党の元県議と政策協定を結び、自民党元県議の選挙陣営に入って懸命に選挙運動をしている様子がよく伝わってきたが、高橋亮平さんが立候補を断念した結果、高橋亮平さんに好感を持っていた方々の票が大分野党5党統一候補の方に流れたような印象がある。
前回の市長選挙で4位、5位に着けた人がそれぞれ立候補を断念し、他の候補の支援に回ったと言うのに、結局は前回市長選挙で1位に着けた人が再選挙でも大幅に得票を伸ばし、当選した。
選挙は、やはり投票箱の蓋が閉まるまで分かりませんね、と言わざるを得ないような結果である。
多分、立憲民主党と共産党は来年の参議院選挙に向けてそれなりの手応えを感じたはずである。
自民党と公明党の地方議員が懸命に選挙運動を展開し、いわゆる無党派層や浮動票を取り込めるような仕掛けは作ったが、それほど上手くは行かなかった、ということだろう。
他の地区の選挙では自公の選挙協力はそれなりに機能しているが、野党5党が一本化すると選挙結果はまったく読めなくなるぞ、ぐらいのことは言っておいた方がよさそうだ。
来年の参議院選挙は、自民党にとっても公明党にとっても苦しい選挙になりそうである。
お節介ながら。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年4月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。