新党は「対決」と「解決」の二刀流で

玉木 雄一郎

「国民民主党」は連休明けの5月7日に正式に発足します。
ただ、新党の形が見えないとよく言われます。

そこで、考えているところを、
これから何回かに分けて述べていきたいと思います。

まず、新党は、政党の原点に立ち返った「政策集団」を目指します。
もう一度、愚直に政策を磨く集団をつくりたいと思います。

「対決ではなく解決」

国会の行政監視機能は野党の重要な役割です。
おかしいことをおかしいと追求することは大事です。

しかし、政党を単なる対立構造の砦とするのではなく、政策創造の拠り所にしていきたいと考えます。

そして、このあり方を私たちは「中道」と呼びます。
つまり、私たちが標榜する「中道」とは、単に政策的に「真ん中」にあるのではなく、「合意形成を探す努力」を続ける道であり、私たちは、その道をたゆみなく歩み続けたいと思います。

私たちの多くは、民主党による政権交代前から、批判を全面に出した活動を行ったきました。
しかし批判しかできない組織では、政権についた後、国家が機能不全に陥ってします。

これは、先輩たちの失敗から学んだ大きな反省です。
野党は政府・与党を厳しくチェックしなくてはなりません。

森友、加計問題の真相についても、他の野党と協力して明らかにしていきます。

しかし、批判だけでなく、政府・与党とは異なる立場から政策を検証し、よりよい政策に仕上げ、提案して行くことも必要です。

「批判ではなく検証」

野党が与党になるためには選挙で勝たなくてはなりません。
ただ、政権交代には、単に選挙に勝つだけでは不十分です。

いま政権を担っている政党よりも、優れた国家運営ができるガバナンスの枠組みと政策を構築し、それを国民に示し、選んでいただく心持ちが必要です。

政権交代には、マネジメント能力、ガバナンス力も不可欠です。
情報収集力、分析力、政策立案力、組織運営力、そして、権力を担うに足る人間力や人格が必要です。

霞ヶ関の官僚の皆さんを批判するだけでなく、彼らも納得する構想力を示さなければなりません。

私たちが作る新しい政策集団は、決して大きな組織ではありません。しかし、「この人たちなら、未来の日本をまかせられる」という、
信頼をいただけるチームの「核」を、みんなで作っていきます。

特定の政治家の人気や奇抜な政策に飛びつくような判断が、大きな混乱を招いたことを私たちは何度も学びました。

だからこそ、そんな一過性のものに頼るのではなく、地道に底力をつけていきたいと思います。

長い道のりの第一歩かもしれません。
その第一歩を、国民民主党から始めます。


編集部より:この記事は、希望の党代表、衆議院議員・玉木雄一郎氏(香川2区)の公式ブログ 2018年4月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はたまき雄一郎ブログをご覧ください。