ビジネスの商談を成功裏に導くフルーツカービングの魅力とは

こんにちは!肥後庵の黒坂です。

あなたはフルーツカービングをご存知でしょうか?フルーツカービングとは、1本のナイフを使って、果物に繊細な彫刻を施すタイの伝統工芸のことです。ナイフとフルーツ、それからカービング技術があれば息を呑むような美しい芸術品を生み出すことができるのです。

一見すると、一般の人には縁がないように思えますが、誕生日、母の日、記念日等に喜ばれる贈り物になります。また、ウェディング会場でのウェルカムボード、企業の記念パーティー、そして著名人への誕生日プレゼントのお祝い品などにも利用されています。

フルーツカービングの魅力や制作秘話について、今回、世界チャンピオンを獲得したこともある石川さちこ先生にフルーツカービングについて取材をさせてもらいました。今回は、フルーツカービングの魅力についてお話をしたいと思います。

食べられる芸術品、フルーツカービング

通常は皮をむいて食べるフルーツにナイフで彫刻を入れて、芸術品に仕上げるのがフルーツカービングです。

そのデザインの幅はまさに無限大であり、バラの花を始め、幾何学模様や文字入れ、企業ロゴなど顧客の好みに合わせたデザインが可能となっています。この話を聞くと、「ナイフの彫刻ならフルーツを使わなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんね。しかし、「あえて生フルーツを使う」という点にこそ、フルーツカービングの魅力があるのです。果物を材料にしますから、鑑賞を楽しんだ後に実際に食べることが出来ます。「繊細な彫刻術を施した品は最高のおもてなしになります」、と石川先生は言います。

良いフルーツカービングをするには良い素材選びが重要

石川先生によると、素晴らしいフルーツカービングに重要なのは、まずは良い素材選びであるといいます。

「私がフルーツカービングに使用するのは主に大玉スイカですが、彫った時にグリーン、白、赤のきれいなコントラストが出るもの、みずみずしく美味しいものを外観から選んでいます。」とフルーツバイヤーのようにしっかりとした目利きの上で選んでいるとのことです。「適度な大きさと形の美しさ、皮にキズやくすみがなく、ハリとつやがあるものは美しいだけでなく、食べても非常に美味しいです。きちんとメンテナンスして育てられたフルーツは、やっぱり出来栄えの美しさが違います。」とのこと。

素晴らしいフルーツカービングの第一歩、それは何より良い素材選びから始まるのです。

どんな人が利用しているのか?

フルーツカービングは特定の層だけが利用する限られたサービスではなく、一般の方から芸能人、有名人、会社経営者、ホテル関係者等、様々な方が利用しています。

美しく華やかなフルーツカービングは、とりわけ富裕層の方たちのパーティーの場を華やかに演出するのに利用されるそうです。石川先生は「人との関わりが多いビジネスシーンにおいては、パーティーや贈り物はとても大切なコミュニケーションとなります。たくさんのモノが溢れる現代では、より特別感のあるおもてなしが求められるのではないでしょうか?フルーツカービングの繊細な彫刻とその美しさはまさにうってつけだと思います。」と言います。

一流企業の商談会で心を掴んだフルーツカービングの力

石川先生によると、今から数年前、ある一流食品会社様から重要なお客様との商談会でフルーツカービング展示したいとのご依頼を受けたそうです。通常、商談ルームにはフラワーアレンジメントを設置してお迎えするのですが、「ウェルカムフルーツカービングを設置したい」とのクライアントからの要望を受け、石川先生はスイカに会社のロゴやお名前、華やかなバラを彫り込んだデザインを制作されました。商談ルームにお客様が入るやいなや、歓声と写真撮影の嵐となり、和やかなムードの中、重要な会議は成功裏に終えることができたとの事でした。

実はこのお話にはまだ続きがあります。この時のおもてなしを受けた経営者の方が、感動のあまりにこの時のカービングの写真を5年以上もの間、ずっと携帯の待ち受け画面にされ、その時の感動を覚えていたそうです。そしてある時、自社の新店舗開店の際に、ぜひフルーツカービングを飾りたいと、ご接待を受けた会社様にご相談があり、石川先生は再度カービングの制作依頼を受けました。ビジネスの場においては通常、信頼を築くことは長い時間とたくさんの労力を要するものですが、石川先生によると「フルーツカービングが信用構築に一役買ってくれる場面が多々ある」ということでした。

日本でフルーツカービングの知名度は、まだまだ高いとはいえない状況です。しかし、コモディティ化が進むほどフルーツカービングのような手作りで世界に一つしかない自分用の芸術品に目が向けられるようになるのではないでしょうか?

石川先生、フルーツカービングの魅力についてお話を頂きありがとうございます。