今日の柳瀬氏の参考人招致を見て、いくつか感じたことがあるのでコメントしておきます。まず、焦点だった「首相案件」については、朝日新聞によるストーリーねつ造の象徴「総理のご意向」と同じで、規制改革加速という総理の指示を指しており、個別案件に係る発言ではなかったことがハッキリしました。
少なくとも発言者はそういうつもりで話したと言っているわけだから、中村時広愛媛県知事の「真実を語っていない」との批判は当たらないと思います。もちろん、メモを作った部下を信用するというのは上司として当然ですが、その場にいなかった知事が柳瀬氏を批判するのは、少し違うのかな、と思います。
そもそも私は、加計学園に罪はない、むしろ、岩盤規制に穴を開けるための「ドリル先端のダイヤモンド」だったと思っているので、「加計ありき」で調整が行われていても全く構わないし、傷を負いながらも日本のために頑張って下さっている加計理事長には、勲章を授与したいくらい感謝している次第です。
もちろん、橋下徹氏が繰り返し強調されている「外形的公正性」をより担保できる制度見直しも必要ですが、当局が具体的ニーズを承知していなければ岩盤に穴を開けることもできない、開けても誰も通らない、空振ってしまう、という規制改革に共通するアポリアを内在しているということも理解すべきです。
それにしても腹が立つのは石破茂です、もう呼び捨てにします。予算委終了後に「(柳瀬氏が)石破4条件を随分強調していたが、閣議決定だから安倍内閣の決定」だと語っていたそうですが、自分こそ受託収賄の疑いがあるんだから、なぜ誰も乗り越えられない条件を設定したのか説明責任を果たすべきです。
問題は石破議員だけではありません。今日、明らかになった最重要事項は、柳瀬秘書官が加計学園と面会していたかどうかを柳瀬氏本人に確認するよう国会が政府に何度も求めていたにもかかわらず、政府与党は柳瀬氏に一度も確認してなかったこと。自民党の国会対応は最低、懲罰動議を出したいくらいです。
編集部より:この記事は、衆議院議員・足立康史氏の公式ブログ 2018年5月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は足立氏のブログをご覧ください。