国民民主党の「公文書改ざん防止法案」

14日の予算委員会では、我が党の議員が中心となって取りまとめた「公文書改ざん防止法」を紹介し、政府・与党としても、私たちの案を採用してはどうかと、安倍総理に提案しました。

森友学園の問題も、加計問題の問題についても、仮に、決裁文書や面会記録、そして電子メールなどの文書・データが、適切に作成、保存、公開されていれば、今のような混乱が生じることはなかったでしょう。

同じようなことが二度と起こらないようにするためには、まず、事案の真相を徹底解明することが重要ですが、あわせて、公文書の管理のあり方を、もっと適切かつ厳格なものに改めていく必要があります。

そこで、私たちは「公文書改ざん防止法」という議員立法を取りまとめました。

もともとは、国民民主党が結党される前、希望の党時代に、後藤祐一衆議院議員(当時は党の行革本部長)が中心となって取りまとめた法案です。

他の野党にも共同提出を呼びかけているので、近いうちに国会に提出できますが、その概要は以下のとおりです。

まず、改ざん禁止を法律に明記し、違反者には罰則を適用することにします。報道によれば、佐川前理財局長をはじめ財務省の職員は、刑事訴追されないようですが、現行法には罰則がないため刑事訴追が難しいのも現実です。そこで、罰則を設け、強い抑止効果を働かせます。

同時に、公益通報者制度を整え、内部通報者を保護します。上司から無理な改ざんを求められた場合に、それを回避することにも役立ちます。

次に、電子決裁を義務化します。修正等の履歴もすべて電子データとして残るので、改ざん防止に効果を発揮するでしょう。ただ、森友学園問題で改ざんされた決裁文書には、電子決裁の文書も含まれていました。ですから、単に電子決裁にしただけでは同様の事件は防げませんが、先に述べた罰則の新設とあいまって、かなりの抑止・防止の効果が出ると思います。

最後に、中立的な「独立公文書監視官」(仮称)の新設です。公文書の管理が問題となる原因の一つは、何を公文書にするのか、保存期間は何年にするのか、何を公開の対象にするのかといった判断が、当該文書を作成、保存している役所の裁量に任されていることにあります。そこで、各省庁からは独立して公文書の管理に責任を持つ「独立公文書監視官」を新設し、役所の恣意的な運用を防止しようとするものです。

これら4つの柱を取りまとめたのが、私たちの「公文書改ざん防止法」です。

また、法案そのものではありませんが、米国政府で導入されている、電子メールに関する「キャップストーン・アプローチ」という手法の導入も、安倍総理に提案しました。

「キャップストーン」とはピラミッドの頂上に置かれてある石のことで、行政組織の中の「幹部職員」を意味する言葉です。この「キャップストーン・アプローチ」は、アメリカの公文書記録管理局が開発したシステムに基づくルールで、電子メールを内容ではなく、役職により自動分類し、省庁のトップやトップに近い高官の送受信メールは、自動的に永久保存されます。

いまだに、電子メールは行政文書なのかどうかを議論している日本とは雲泥の差です。

ちなみに、アメリカ大統領選の際、ヒラリー・クリントン候補が、私的なメールを使って仕事のやり取りをしたことが批判の対象となり、敗戦の一因にもなったとも言われています。これは、電子メールも公文書とされ、長官を含む幹部の送受信メールは、自動的に永久保存されるべきなのに、そこから逃れていたことが、批判の背景にあります。

公文書の改ざんに罰則を設けること、独立公文書監視官を設けることを主眼とする議員立法、そしてキャップストーン・アプローチの導入は、自信をもって提案できる内容です。

野党の提案とはいえ、いいものは積極的に取り入れてもらいたいと、安倍総理にも要請しました。

私たち国民民主党は、政府のおかしなところは徹底追及します。

しかし、「対決」するだけでなく、「解決」の方策も示していきます。

「対決よりも解決」

議員立法をつくることのできる実力のある政治家が多いのが国民民主党です。

これからも、みんなで力をあわせ、地道に政策提言を積み重ねていきます。


編集部より:この記事は、国民民主党共同代表、衆議院議員・玉木雄一郎氏(香川2区)の公式ブログ 2018年5月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はたまき雄一郎ブログをご覧ください。