児童相談所ではなく、政治家(議員、首長)に「読まれるメール」を送ろう

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日(6月9日)は都政報告会@北とぴあ。土曜日の朝イチという時間帯にもかかわらず、大勢の皆様に集まりいただきました。改めて、ありがとうございます^^

受動喫煙防止や市場移転など、取り上げた話題は多岐に渡りましたが、会場からの質疑応答は目黒区女児事件を受けての児童虐待対策について集中しました。

その中の議論の一つが、「政治家にメールや手紙で訴える方法の是非、効果的な手法」について。

 

上記は

「今回の事件は許せないので、自分の選挙区の議員にメールか手紙を送りたい。やはり署名などを集めるべきなのか?たった一人ではメールを送っても意味がないのか?」

という質問に答えてのものです。

結論を言えば、政治家にダイレクトでメールを送ることはかなり意味があると思います。

今回の目黒区の事件はテレビでも大きく報じられ、私のブログ記事もBLOGOSトップページに掲載されるなど大きな反響がありました。

それでも私の事務所に直接届いたメール・電話は、合計で10件にわずかに満たない程度です(ご意見をいただいた皆様、ありがとうございました!すべて本人が目を通しております)。

メディア露出などが少ない地方議員のもとには、まったく直接の声が届いていないことが想定されます。

政治家へメールを出すという心理的ハードルは極めて大きく、この程度であるのが現状です。

だからこそ、1・2通でもメールが届けば「おお?」と感じる政治家・議員が多いと思いますし、5通もくれば「すごいことが起きている!!」とかなりのインパクトになると思います。

そしてせっかくメールを出すのであれば、読んでもらわなければ意味がありません。

以下は報告会終了後に「ではどんなメールなら効果的か(読んでもらえるか)」という問いに答えての内容です。

●地元の有権者である等、ステークホルダーであることを冒頭に全力でアピール

「◯◯先生の選挙区である✕✕町に住んでいる(本名)と申します」※必ず本名で!
「一家5人で暮らしており、児童虐待防止に取り組む議員を応援しています」
「地域ではPTA会長を務めています」
「◯◯先生も支援を受けている✕✕連合の役員をしています」

などなど、とにかくその議員の選挙にとって影響のある事項を冒頭に盛り込んでおきましょう。

どんなに綺麗事を言っても「選挙」という洗礼を受ける政治家にとって、票につながることは何よりもプレッシャーになります。

メールや手紙の冒頭にこうした内容があれば、読み進められる可能性が高くなるのは間違いないでしょう。

●内容はコンパクトに、最長でもA4一枚程度にまとめる

残念ながら政治家・議員は、長文を読みません(断言)

忙しいということもありますが、お恥ずかしながら長文を読む習慣を持っている方が少ないのです…。

なので、どんなに伝えたい強い思いがあり、名文が書いてあったとしても、紙5枚分くらいの分量がドドっと目に入ってきたら、速攻で秘書に手渡されるか書類棚にしまわれてそのままになるでしょう。

せっかくなので色々な内容を伝えたい気持ちはわかりますが、興味があればこちらのリンクを…と記載して内容を圧縮するなど、コンパクトにすることを強くお勧めします。

ネットでの情報に過ぎませんが、今回の事件を受けて、当該児童相談所に多くのクレーム電話が入っていると言われています。

もちろん児童相談所が改善すべきことは多々ありますが、基本的に現場の職員さんは与えられた権限の中で職務に尽くしているのであり、そこにクレームを入れても大きな効果は望めません。

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むしろその対応で普段の業務が滞ってしまいますし、イギリスでは怒れる民衆のクレームにより、ケースワーカー(児相職員)の辞職が相次いでしまったという悲劇も起こっています。

政治主導で児童相談所の改革を進められるのは、その権限を持っている首長や議員たちです。

何かを伝えたい、なんとか現状を変えたいという皆様は、ぜひご自身の選挙区にいる知事や市長、議員たちにその声を目に見える形で届けていただければ幸いです。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年6月9日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。