「聴く力こそ最高のコミュニケーションスキルだ!」
常日頃から考えているし、機会があるごとに書いたり話したりしている。
人間誰しも、自分の話に真剣に耳を傾けている人に対して好感を抱くので、「相手の話を聴くこと」は信頼関係を築くための大前提と言ってもいい。
コミュニケーションの最大の目的は、相手との信頼関係を構築することだ。
「もっと話を聴いてもらいたい」と思われるようになれば、あなたは相手にとって重要な存在になれた証拠だ。
随分前、みんなの前でズケズケ話をする女性が、
「男は自分のことを話さずに女の話を聞いていればいいのよ!」
と言うのを耳にした。これが真理であれば、「聴く力」は女性との恋愛を成就させるための大きな武器になるのかもしれない。
しかし、「聴く力」を養うことはなかなか難しい。
Himalayaの無料音声配信でも説明したが、「次を促す質問」「表情や動作」「相手の話を最後まで聴くこと」の3要件が必要だと私は考えている。
「次を促す質問」は比較的容易だ。
「それでどうなりました?」で足りることが多いし、サッカーワールドカップについて熱心語っていた人の話が一段落したら、「ところで、どの国のチームがお好きですか?」とか「ご自身もプレーされた経験があるのですか?」などと水を向ければいい。
「表情や動作」は、熱心に聴き入る姿勢を作ることだ。
営業経験のある人であれば、比較的容易にできるだろう。
「相槌を打つ」「それはすごい!などの合いの手を入れる」「ぐっと身を乗り出す」「時として身振り手振りを入れる」など、相手の話をもっと聴きたいという姿勢を態度や表情で表せばいい。
最も難しいのが「相手の話を最後まで聴くこと」だ。
とりわけ、相手の話が、自分自身の得意分野に入ったときに「最後まで聴き切る」のは至難の業だ。
「それって、○○ですよね!。私、よく知っています!」と、つい相手の話を遮ってしまう人が多い。
「それは、本当は××なのですよ!」などと、相手の話の間違いを指摘するに至っては論外だ。
「相手の話を最後まで聴くこと」に関しては、私自身、極めて未熟だと自覚している。
とりわけ、酒が入ってしまうと頻繁にやってしまう。
手の甲にでも、小さな文字で「最後まで話を聴く」と書いておこうかと真剣に考えたこともあった。
相手に訊ねられて、その都度説明するのが面倒なので断念した。
「相手の話を最後まで聴く」コツや極意、ご存じの方がおられれば是非ともご教授いただきたい。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年7月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。