フェイスブック、グーグル、マイクロソフト、ツイッターと言えば、欧州連合(EU)に厳しい制裁金や罰金が課された共通点、あるいは罰金対象として浮上した共通点を持ちますよね?最近になって、もう一つ増えました。
FAAMGの一角であるフェイスブックとマイクロソフト、グーグル、そこにツイッターを加えた4社は「データ移行プロジェクト(DTP)」を20日、正式に始動させたのです。既に、ホワイトペーパーも提示されていました。
実はフェイスブック、同社の個人情報が英コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカによる不正収集事件が発覚した直後、プライバシー設定の強化と共に写真や投稿内容、連絡先など自身がフェイスブック内で保有する情報をエクスポートさせるツールを発表していました。と言っても、ITに精通していない筆者にはよく分からなかったのですが、「DTP」は、誰でも移行が可能となる仕組みを提供する方針です。
「DTP」により、何が可能になるのでしょうか?
簡単に言えば、携帯電話会社の変更でも電話番号など携帯端末そのものと、写真やアプリなどの端末内情報が問題なく別携帯端末に移行されるようになります。実現すれば、フェイスブックから別のSNSへ、スポティファイから別の音楽ストリーミング・サービスへの移行がスムーズに。ワークアウト好きな方々の悩みの種であるフィットネス・アプリもささっと転送し、ウエラブル端末の乗り換えがイージーになるのですよ。
IT大手4社がスタートさせた夢のプロジェクト、もちろんEUが導入した「一般データ保護規制(GDPR)」に対応したものです。同規定には、全ての企業にデータをダウンロードできるツールを提供するよう、義務付けていますからね。現状はソフトウエア開発のプラットフォームGitHubで試行錯誤できるようなので、腕に自信のあるかたは、是非トライしてみて下さいね。
(カバー写真:CAFNR/Flickr)
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2018年7月24日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。