今、私は米津玄師のloserを聞きながら、ブログを書いています(たった今、朝鮮半島について書いたのでとっても気楽)。米津玄師、この人本当に天才じゃないでしょうか。なぜ、こんな真夜中にそんなことになっているかというと、今日、娘と一緒にカラオケに行ったからなんですね。真昼間にカラオケにファミリーで行くとは。。とっても楽しかったです。
5歳の娘は、チューリップとか歌ってました。可愛い(♡)。しかし、小4の娘の方はなかなか小難しい曲を歌ってましたよ。侮れませんね!っていうか、あんなに小さい赤ちゃんだったのに、いつの間にこんなに大きくなったんだか、と、改めて感動。
実は、一昨日沖縄に知事選の応援に行ってきました。一泊してきたのですが、地元の企業や団体など回らせて頂き、お話も聞かせて頂きました。その中で、沖縄初心者の私としては、目から鱗の沢山の発見や気づきがありました。300人も従業員がいて大半が女性という会社で女性活躍のお話をさせて頂き、女性従業員の方に私は聞いたんです。
何かこうだったら良いのにということはありますか、って。そしたら、「いや。別に今のままで良いです。」とおっしゃる方の多いこと。聞けば、残業は月10時間以下、つまり、殆どの時間は午後5時に帰宅しているという状況があり、そして、育休取得率は100%で復帰率も100%、常に従業員の1割は育休中とのこと。そして、家の行事が忙しいので、嫁として家でやらなければならないことが沢山あるから、特に昇進してコミットメントも増やしたくないというご意見が多かったです。良い企業だったのでしょうけど、皆さま、ハッピーそうでした。女性を取り巻く環境も地域によって違うのですね。
家の行事と言えば、私を沖縄に連れてきてくれた私の知り合いSは、沖縄出身で、たまたま、「友達の子供の結婚式」に参加するために沖縄に行く用事があったので私を沖縄で案内してくれたのです。が、びっくりして二度聞き直しました。「友達の子供」の結婚式に行きますか??沖縄では、当たり前らしいです。友達の子供の結婚式(もちろん子供とは面識はない)は、同窓会もどきの楽しい集まりだそうで、当然行くべきものということだそうです。
さらに聞けば、本土のお盆に当たるものが4月にあり、90歳以上で亡くなった方は大変縁起が良いので、4月のある時期に墓の周りで大宴会をするそうです。誰でも参加できるそうで。。そうか、そんなに沢山親戚や友人の集まりがあればお嫁さんの役割も大変だろうなと思いました。一方で、そのような親族や友人のつながりがあれば、子供を産んで育てる時も寂しくないし、誰か何かしら助けてくれそうという感じがしました。
驚愕はまだまだ続きます。一緒にお食事をしたSの同級生Kさんは、行くあてのない少女を引き取って数年家で育ててあげたとあっけらんと話すのです。そして、それは、結構、沖縄ではありなことだとおっしゃるのです。本当でしょうか……疑り深い私は、それはKさんの度量が並外れて大きいだけではないかと思いましたが、どうもいろいろお伺いした話を総合すると、沖縄では他の家の子がご飯を食べにくるとか泊っていくとか、困っている子を泊めて上げるとか、どうも割とありな文化なようです。本当に包容力が半端ないのです。
沖縄料理だけではなく、沖縄のやさしさと包容力の大きさに私はすっかりメロメロになってしまいました。しかも、沖縄の女性って傑物が多いのですね。まあ、私が会った方々がたまたまそうだったのかもしれませんが。女性的というか母性的包容力にあふれた場所だと思いました。
そして、思ったのです。これこそ、女性活躍に、少子化対策に必要な要素じゃないの、と。
ご存知のとおり、沖縄は、日本の中では珍しく出生率の高い県です。それは、こういう助け合うのが空気のように当たり前のコミュニティと家族を仕事より優先して長時間労働はしない文化が既に確立しているからだと思うのです。ある意味とっても先進的。ワンオペで苦しむ東京のシングルマザーには夢のような場所ではないかと。
自分自身の限られた経験からしても、自分独りで何とかしなければならないのだ、というプレッシャーは子育てと仕事の両立の中で一番のストレスでした。東京の出生率は低いです。少子化対策っていうなら、若者は、東京じゃなくて沖縄に来るべきなのかもしれない。ちょっと表現が今一でしたが、日本社会に「沖縄的要素」が増えたら、もっと幸福度が上がって、もっと結婚したり子供産むことのハードルが下がって、女性も働きやすいのかなと(ただし、偉くならないかも)。
「サピエンス全史」を書いたユヴァ・ノア・ハラリは、同著の中で、数章を幸福に割いてこう言っています(ちなみに、彼の新著の「ホモ・デウス」はさらに面白い読み応えのある書籍。今、読んでる最中ですが、おすすめです。)。人間は、慣れてしまう動物だ。だから、経済的な成功は一定程度の幸福はもたらすのだが、金持ちの状態にも慣れてしまうので、1000円プレーヤーが1億円プレーヤーになればしばらく幸福は感じるがそのうち慣れて感じなくなる。
逆に、病気になったからといって永遠に不幸になるわけではない。病気になった状態に人間は慣れるので、その中でも幸福を感じることはできる。結局、一番幸福に関連が高いのは、家族や友人との間に絆を感じられるかどうかということである、ということである。つまり、沖縄的要素は、幸福度を高める上でとても重要ということですよ。
日本は成熟した先進国として、様々な個別の事情を抱える個々人が、それぞれ幸福度の高いライフスタイルを送れるような社会となるべきだ、と私は思っています。そして、それは、それぞれの方が住む地域のカルチャーや事情によって違うのだろう、と思いました。
沖縄も大阪も東京もそれぞれ違う文化でそれぞれの良さと課題があるように思いました。声を上げて男性も女性も一緒に巻き込んで考えてよりよくしていくこと、が必要だと。米津玄師だって言っています「聞こえてるんだったら、声出していこうぜ」って。
編集部より:このブログは参議院議員、松川るい氏の公式ブログ 2018年9月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、「松川るいが行く!」をご覧ください。