東京が取り組むべき次世代のおもてなし。

川松 真一朗

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

この3連休は台場で「ULTRA JAPAN」が開催。
(昨年のアフタームービーがこちらです。)

私も都議会自民党の同僚議員と現地へ行ってきました。

ファンゾーンを設置する東京都

実はラグビーワールドカップの開催都市にはファンゾーンというスタジアム場外に盛り上げスペースを設置することが義務付けられています。2015年ラグビーワールドカップ視察に議会派遣という形で行ったのもファンゾーン運営を見るというのが大きな柱の一つでした。当時、議員連盟の役員から都議会議長に働きかけて視察が決定したのですが、私がどんなに力説しても誰一人としてファンゾーンの存在を理解して貰えませんでした。

ミニIR?

それが実際にロンドンに行って、リッチモンドのファンゾーンに行くと、その空間はカジノこそないもののちょっとしたミニIRゾーンになっており、ミニ遊園地があったり大きな仮設のドームがあり中でミュージシャンが試合前のひと時を盛り上げていたのでした。私はそこで日の丸の鉢巻きを頭に、世界中から訪れた人々と意見交換をしたり、五郎丸選手の活躍を語ったものでした。

ULTRA JAPAN2018のセカンドステージ。これを大きくしたのがリッチモンドファンゾーンの雰囲気

認識の差を感じる

実は先日、2019年大会における東京都のファンゾーンについて都議会特別委員会で議論をしたところでした。ところが、東京都の考え方はあまりに面白みに欠ける印象がありました。特別委員会の質疑を聞いていても実際に15年に行った人間とそうでない人間の意識の差がはっきりと分かります。当時、都の職員も現地に行っていたはずですが、人事異動等により現在の担当部署に経験者がいません。

このままだと、賑やかし施設は「屋台村+大型ビジョン」レベルのもので終わってしまう。特に出費の計算ばかり考えてこじんまりしては世界で一番を目指す東京として本当に良いのだろうか?次世代に必要な発想は何かという事を15年W杯の振り返りも兼ねて、イングランドに行ったメンバーと共に「ULTRA JAPAN」の視察に行ったのであります。

人々へのおもてなし

メインステージはさすがに世界的なVVIP(VIPの上)も多数集まり超有名多数に空間でしたが、一般ゾーンの雰囲気はリッチモンドのファンゾーンで私達が体感したものに近くメンバーが当時を思い出していました。友達と談笑したい人、一杯飲みたい人、クラブ音楽に合わせて踊る人、Tik Tok映えを狙う人などで凄い盛り上がりでした。もちろん、そのまま街に遊びに行けるコセンプトの「ULTRA JAPAN」とラグビーの試合を盛り上げるファンゾーンでは詳細の詰めでは似て非なるものですが、どういう仕掛けをすると人々のテンションは上がり、楽しめるかという点では共通項があります。

この発想は、有明アリーナ議論で私が主張していたものにつながります。

(参考:超VIP誘導策について。2016年12月21日

柔軟に幅を持たせて

特に、オリンピックも同じですが世界中から多くの人が集まってくる中で、どうやっておもてなしをするかという方法には何通りものの答えがあって良いと思います。伝統文化ということで、歌舞伎やお囃子で盛り上げる事も一つです。年齢層や出身の国や地域によって考え方が変わるわけですから、多種多様な層にアプローチできるよう様々な視点でテーマを変えたゾーンがあればベストだなと思います。

と言っても、あと1年でワールドカップはやって来ます。あと2年でオリンピックはやって来ます。都議会においても、超党派で取り組むべき重要項目だと思っています。正に、このおもてなしの発想こそレガシーになり得るべきものであり、みんなで力を合わせて創出すべきです。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2018年9月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。