40歳以降のメンタルコントロールって何をどうすべきなの?と思った時に読む話

城 繁幸

今週のメルマガ前半部の紹介です。
先日書いた「告白」の書評が意外と反響があってちょっと驚いています。書いたときには気づかなかったんですが、どうやら41歳で引退した後に迷走を続ける清原氏に、自身のキャリアを重ねる人が少なくなかったことも反響の一因のようです。

【参考リンク】書評「告白」:清原和博の心の闇

実は日本型雇用においては40代というのはいろいろな意味で重要な分岐点だったりします。というわけで、今回は40代についてまとめておきましょう。

魔の四十代

日本企業における幹部候補選抜は、一般的に言って30代半ば~40代前半のタイミングで課長ポストに上がれるかどうかで決まります。

それでどのくらいが課長級以上に上がっているかというと、最新の調査では15%にも満たないという数字も出されています。運よく課長に上がれたとしてもその先の部長以上をイメージできる人は超少数でしょうから、ほとんどの人が40代で打ち止め感を感じているに違いありません。

【参考リンク】出世遅れ転職少なく 動けない40代、賃金伸びず

ちなみにわたくし、8年ほど前に「7割は課長にさえなれません」という著作を出した際には「オーバーに煽りすぎだ」とか「日本型雇用はずっと安泰だろ」とか色々言われたもんですが現実には「7割どころか8割以上ヒラ」という恐ろしい状況が出現したわけです。

日本型雇用の報酬というのは突き詰めれば“将来の出世”につきます。そのバーターとして「会社が指示した仕事は徹夜でも何でもしてやり遂げろ、全国転勤もしろ有給はあんまし使うな」的な働かせ方をされることになります。

そうやってがむしゃらに働いた挙句、40代になったら梯子外されて放置されるわけです。

なんてことを書くと外資の人なんかは「別にマネージャーに昇格しなくてもプレイヤーでボーナスがんがん稼げばいいだろう」と思うかもしれませんが、少なくとも毎年春闘で労使交渉してるような企業は、そんなメリハリのついた賃金制度じゃありません。

せいぜい頑張っても同期より100万円増えるくらいの可愛いらしいボーナスです。それも業務範囲の切り分けが曖昧な現行の評価制度では、きちんとワークしているとはとても言えない状況でしょう。

「日本企業の評価制度はほぼ形骸化している」というのは筆者だけではなく、多少とも俯瞰的な視野を持っている人事担当なら同じ意見のはずです。

【参考リンク】「企業の人事担当者の中で「わが社の成果主義はうまくいっている」と胸を張って言える人は皆無なのではないでしょうか」

まあそんなわけで、出世もボーナスも期待できない状況で、なんのために働くか、何を目標としてキャリアを形成するか、そういう動機付けは全部自分で考えださないといけないわけです。

これは結構大変なことだと思います。その大変さは数字にも表れています。「心の病の最も多い年齢層は40代」と回答した企業は35.8%とトップであり、2位の30代32.6%と合わせ40歳前後で展望が描きづらくなっているのがよくわかります(第8回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査・日本生産性本部)。

ちなみに上記の調査では3年前の調査と比較して20代が18.4%→27.9%と急激に伸びている点も注目されました。単線型キャリアパスの限界はいまやどの年代に対しても明らかとなりつつあるということでしょう。

以降、
メンタルの踊り場は3度ある
会社に居場所がなくなった時にどうすべきか

※詳細はメルマガにて(夜間飛行)

Q:「労働市場流動化のプロセスとは?」
→A:「たぶんパラパラと崩れ落ちるイメージです」

Q:「マネージメントより現場という選択肢はアリ?」
→A:「もちろんアリですがキャリアの幅は意識した方がいいです」

Q:「アベノミクスのつけってどういう意味でしょうか?」
→A:「安くて度数の強い酒が売れる代わりに税収が増えるわけです」

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他。

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編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2018年9月27日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。