海洋エネルギーも立憲民主党エネルギー基本計画に取り込みたい

山崎 誠

10月3日、経産省、NEDOが支援する海洋エネルギーの話を聞きました。

写真AC:編集部

海流発電、潮流発電、波力発電などいろいろなタイプの発電が研究されています。海に囲まれた島国日本にあって、こうした発電方法は大いに活用すべきではないでしょうか。

担当者によると、まだ実証実験段階で発電量の積み上げまでは実現できていないとのことですが、より積極的に発電量の目標を定めて伸ばしてゆくべきと考えます。大きな壁は発電コストとのこと。

ですが現時点では海洋エネルギーのコストが高いのは当たり前、太陽光発電も風力発電も開発当初は高いと言われていましたが、いまでは化石燃料による発電よりも安価になっています。(太陽光パネルのコストは当初のコストから実に1/200になっています)海洋エネルギーでも開発が進めば同じようなコスト低減が見込まれるのではないでしょうか。

政府、産業界は(地熱エネルギー開発なども同じですが)、どうしても大型化にばかり目がゆく傾向にあります。小型でも地域を支える電源として十分に有効、地域分散型システムに組み込むことも考えるべきです。

波力発電(波の力で空気の流れをつくりタービンを回す)について、山形県酒田港で実証実験を行ったとのことです。1基15kWと小型ですが、36.3%の設備稼働率を得たとのこと、音が大きいなどの難点もあったようですが、港の防波堤などの設備と組み合わせて開発することで実用化できるのではないでしょうか。

海流発電についてはより有力で、100kW規模の実証試験が行われているとのことです。水中浮遊式で海の中に沈めて、海流によりブレードを回します。ゆっくりとした流れ(黒潮の流れを想定)でも確実に発電でき、2MW程度の大型化を視野に実用化を目指すとのこと、設備稼働率も68%と高いのです。鹿児島の口之島沖での実証試験、離島向けの発電システムとして展開の可能性があると考えており、実機が横浜のIHIにあるとのこと、見学に行ってきます。

立憲民主党エネルギー基本計画には海洋エネルギーもしっかりと取り込みたいと思います。

山崎 誠 立憲民主党衆議院議員 神奈川県第5区(戸塚区・泉区・瀬谷区)総支部長、立憲民主党政策調査会副会長、エネルギー調査会事務局長
環境・エネルギー・地方創生・社会保障政策・教育政策を中心に活動を展開。 元横浜市会議員、日揮株式会社、株式会社熊谷組勤務。山崎誠政策研究所代表、森びとプロジェクト委員会顧問、よりそいサポートネットワーク事務局長等