「ほしいものが、ないわ」大塚家具の在庫一掃セールに行ってきた

『ほしいものが、ほしいわ』
糸井重里氏による1988年の西武百貨店の広告ポスターにはこんなキャッチコピーが。この意味は深く。単に物欲というか、欲しい衝動を言っているだけではなく。実は欲しいものと出会うことが困難であることなど、いくつかの意味をかけていると解釈している。

そんな中、話題の(?)大塚家具の在庫一掃セールに行ってきた。最大80%オフという、あれだ。


11月の上旬に、銀座店に行った。平日の午後で、お客さんは各フロア1組程度。まあ、こんなものだろう。うん?こんなもの、なのか。

ついて頂いた店員さんはいちいち親切だった。好印象だった。ここはグッドなポイント。

しかし、困ったのは…。

「ほしいものが、ないわ」

欲しいものがなかったことだ。いや、いちいちモノがいいのはわかる。おしゃれだし、高級感もある。しかし、値引きされていたとはいえ、心から欲しいものがなかった。いや、もういい品は初期段階で売れてしまったからかもしれないのだけど。

結局、すごくおしゃれというわけではないけれど、機能的なテーブルを研究室の来客対応用に購入。税込み78,000円が6割引で31,200円。まあ、お得ではある。ただ、これに合わせるスツール、オットマンはなかなかちょうど良いものがなく。

大塚家具に関しては、家族紛争に矮小化された感もあるし、久美子氏の方針に対して賛否もあったのだが…。誰がやっても厳しかったのではないかとも言いたくなるのだが・・・。イケアやニトリを目指すというような報道もあったが…。いや、合っていなかったのは、価格帯ではなく、センスではないか。あくまで主観だが。

というわけで、今回の在庫一掃セールは単に資金繰りのためではなく、今どきのカスタマーに響くものに変わるきっかけになって欲しい。まあ、私はターゲットじゃないのかな…。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年11月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。