鋳型に嵌めるようなことは、もはや無理だと思っている。
天皇の人間宣言から既に72年以上が経過しているのだから、皇族の方々も私たちと同じような言論の自由、行動の自由、さらには婚姻の自由を享受されたらいい。
皇嗣となられる秋篠宮殿下が誕生日の記者会見で、大嘗祭に公費を支出する件に関して皇室費で賄える程度のものにすべきではないか、という感想を述べられたことが一部で物議を醸しているようだが、秋篠宮殿下が私たち庶民と同じような感覚をお持ちだということを知ってある所の感動を覚えている。
まあ、官邸がこれで方針を変えるようなことはないだろうが、皇室が誰かの意向で動くようなロボットないし操り人形ではない、ということが分かっただけでもいいことである。
天皇に人権はあるのか、などという難しい議論になるのは避けたいが、皇室の皆さんの言論の自由や行動の自由を束縛するようなことはすべきではない。
ちょっと難しいのは、皇室の婚姻の自由についての考え方だろう。
子の意思を無視して、親が子の婚姻を決める時代ではない。
皇室も然り。
何とか丸く納まっていただけないかしら、と願っているが、実際にはなかなか難しそうである。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年12月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。