大きな仕事をやり遂げるには、小さな成功体験を積み重ねることだ、というのが、私が経験から学んだ大事な教訓である。
どんなことでも、まずは結果を出してみる。
ほんの細やかな成功であっても、一旦何かに成功すれば、次のステージが拡がるものである。
国会も然り。
多数決の世界だから、数だけの力では少数派は負ける。
どんなに高尚な理論を展開しても、大方の賛同を得られなければ、徒労に終わってしまう。
徒労にも色々あって、今は徒労に終わったが、将来には生きるはずだ、という類の徒労もあるにはある。
さて、反対反対で終始した野党の皆さんには、何か収穫があっただろうか。私が見ている限りでは、反対の声を上げる人たちの中で多少支持を増やしただけで、全体を動かすほどの力は獲得できていない。
それでもいい、という方々は、少しも虚しくはならないだろうが、何か成果を残したい、仕事をしたという達成感なり満足感を味わってみたい、という方々には不満足感が残るはずだ。
国民民主党は、与党提案の出入国管理・難民認定法改正法案の採決には最後まで反対し、実質的には敗れてしまったのだが、それでも付帯決議を付けることには成功した。
多分、付帯決議を付ける程度にした自分たちの力を発揮出来なかったんだろうが、それでも一定の存在価値はあった、ということになる。
世間では、国民民主党はいないのも同然みたいな扱いを受けがちだが、とにかく一定の存在感を発揮したことは確かである。
非力の割にはよくやりましたねー、と言ってあげてもいいのではないだろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年12月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。