2019年に起こりそうなこと

私はある雑誌に毎月、寄稿しているのですが、1月号には例年、ヒロの10大予想をお送りしています。今でこそ10大予想は各社提供するようになっていますが、元祖はブラックストーン副会長のバイロン・ウィーン氏が長年発表している「びっくり予想」です。

ウィーン氏も当てる予想というより「こんなことが起きないこともない」というスタンスで予想されてきたことで世界中で評判を呼んでいるようです。氏の2018年の予想を今振り返ってみると正答率はざっくり半分ぐらいでしょうか?「ドル高」は当たりましたが、「英国のコービン労働党党首が首相」は渋い線をつきましたが、外しました。

こんな予想は誰でもできる面白いものでちょっとメモに書き残して1年後に見てみると悔しさいっぱいで毎年、勉強するようになるかもしれません。

では私が雑誌に寄稿した2019年のありそうなこと、ヒロの10大予想の項目です。

  1. 景気は弱含み?ただ、日本への影響は微小
  2. 帰ってくる、帰ってこない北方領土
  3. ある、ない、日本の憲法改正
  4. 世界のマネーは何処へ消えた?
  5. どうなる、カナダの不動産
  6. 2019年東アジア政治は台風の目
  7. 分断化する世界、自己中心か共存か
  8. 欧州の混沌
  9. 自動車が変わるその前夜にはまだ遠い
  10. 財布がいらない社会

答えがないじゃないか、と言われそうですが、それぞれ話題に上がりそうな予想として書き出しています。ちなみに北方領土問題や憲法改正議論は19年度中は議論進展と予想しています。世界の自己中心主義ですが、私は止まらない、と見ています。(農耕民族の日本はむしろ逆で共存を重視する社会になっていくとみています。)

自動車については電気自動車と自動運転の時代が確実に来るだろうが、全面普及するのは2025年ごろを待たねばならないと予想しています。財布についてはATMで現金を下ろすと手数料をとられる日が来るとみています。

マネーについての予想はほとんどしていないのですが、世界のマネーは何処へ消えた、の項でビットコインとアマゾン株の1000ドル割れを予想しています。つまり、今しばらく市場は荒れた展開になるとみています。このあたりについては明日アップする「お金の話」でもう少し触れたいと思います。

雑誌には書いていないのですが、日本の株式については日経平均2万円程度という現時点の水準はあまりにも低すぎでPERでもPBRでもあり得ないレベルと見ています。日本の株式は主体性を外国人投資家に振り回される傾向が強すぎ、円高は輸出関連が苦しくなるから売りという普遍の方程式もあります。

個人的には19年はドル高が頭打ちとなるため、円が今より高めになる公算があり市場には不利となります。しかし、そろそろこの方程式を打ち破る時代が来てもいいのではないかと考えています。円高は財務基盤がしっかりしている日本企業が海外企業のM&Aをするには絶好なのであります。このあたりは予想ではなく、願望に近いのですが。

これも雑誌では記載していないことですが、高齢化社会と増大する社会保障費に関して、世界でもトップクラスの長寿国において労働力人口の減少という、よく考えると背反する問題が指摘されています。私は定年75歳時代がさほど遠くない時期に来るとみています。年金支給も75歳からです。今の60歳は2-30年前の60歳の方とまったく違います。体力も気力も十分あり、動きもしっかりしています。言い換えれば「いつまでも壮年であれ」ということでしょう。

ちなみに60歳の還暦とは十干の10と十二支の12の最小公倍数から60歳という数字が出てきています。つまり算数ありきであって体力は成長するのである、と考えればもはや、単なる通過点でしかないのです。

2019年、さて、どんな年になるか、楽しみです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年1月3日の記事より転載させていただきました。