今週のメルマガ前半部の紹介です。
2019年もよろしくお願いいたします。新年メルマガ一回目です。
とはいえ新年早々あまり堅い話もどうかと思っていたところ、こんな質問を頂いたので乗っかってみようかと思います。
こんにちは、いつもメルマガ楽しく読ませてもらっています。
実は恋愛市場から企業評価をしている「遊びサイト」があるのですが、城さんからはどのように見えるでしょうか。信用にたるものでしょうか。
よくできてますね。ランク上位を外資が占めて、メーカーがランクインしてないところとかリアルだと思います(ただ、ちょっとトヨタと官僚は盛りすぎ(笑))。
一応、使用に際して留意すべきポイントだけまとめておきましょう。
“平均年収”より“平均年齢”が重要なわけ
外資が高給なのはクビを切れるから
日本企業が相対的に外資より低賃金なのは、65歳までムリなく雇用できるように賃金を抑制しているためです。また、仕事できない同僚の賃金も負担させられるので、その分も低くなります。要は終身雇用のデメリットですね。
だからどっちが豊かな暮らしが送れるかは一概に言えません。筆者の同期で外資に就職した人たちの中にも40代になって音信不通になる人間がちらほらいますが、日系大手に行った意識低い系の置物みたいなオジサンたちは毎日元気に会社で放牧されてます。
あくまで平均賃金であり世代間のギャップがある
平均賃金そのものもミスリードの大きな数字です。とにかく日本企業は雇用期間が長く、また賃下げなどの不利益変更が出来ないため、世代間のギャップがものすごいわけです。
テレビ局なんていい例で、10年くらい前までは平均年収1500万ほどの勝ち組職種としてあがめられてましたけどその後に日テレみたいに新給与制度に切り替えたりTBSみたいに別会社作ったりして若手の賃金が上がらない仕組みを導入して、今ではメーカー上位と同じくらいの水準だと思います。
今でもキー局が1千万超えているのは50代以上のベテラン勢がこびりついているためです。彼らが引退することで間違いなく下がります。
そういう意味では、日本型組織では“平均年収”より“平均年齢”の方が重要だと思います。平均年齢が40代以上の会社は、高給取りのベテランが幅を利かせている会社だと思ってください。
10年後は誰にもわからない
そして、なにより重要なのは「もはや10年後のことは誰にもわからない時代である」ということです。戦後常に文系就職先の花形であった銀行が万人単位でのリストラを発表、その後若手の人材流出が起きたことは記憶に新しいですね。
今後、グローバリゼーションの進展やAIによって変化の幅はさらに拡大するはずです。
上で上げた給料のように、終身雇用制度というのは「定年まで勤めあげて帳尻が合う仕組み」です。逆に言うと、10年先にレールが続いているかどうかわからない状況で、今いる列車にずっと座っていなきゃならないという状況は、それ自体が既にリスクと言えるでしょう。
以降、
重要なのはワークスタイル
キャリアと結婚はリンクしている
Q:「嫁に転職ストップかけられました」
→A:「試行錯誤が許される時代になったのだからやったもん勝ちでしょう」
Q:「定時直前に仕事を振ってくる取引先はなんとかなりませんか?」
→A:「人事制度ではなんともなりませんが……」
ショートショート「1億円のお年玉」
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・夜間飛行(金曜配信予定)
編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2019年1月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。